「 妬(や)いてるの?」
佐伯(さえき)が学園に来て1カ月半ほど経った。
5月の終わり。 新緑の季節になっても、相変わらず彼の始めたレンアイゲームは続いている。
ただ……。
不本意なことに、私と佐伯の距離は前より近くなったように思う。
「ちな? こっちは窓閉めたよ」
「あっ、ありがとう 侑(ゆう)!」
ぼんやりしていた私は、慌てて黒板消しを動かした。
生徒会の定例会が長引き、侑が戸締りを手伝ってくれているところだ。
「ごめん、ちな。 そろそろバイトの時間がやばいから、先に帰るな」
「あぁごめんね、ありがとう。 行ってらっしゃい!」
侑は高校に入学当初から、内緒でバイトをしている。
うちの学校はバイト禁止だけど、侑はお母さんと二人暮らしだから、お小遣いくらい自分で稼ぐと頑張っているんだ。
侑が生徒会室から出ていこうとした時、後ろのドアが開いた。
そこ**************************
*****************************
*********************
********
***********************
*****************
*************************
***********
コメント
1件