汽車に乗り込むと、ガラ空きの車内。
まぁ辺境発だからな…と勝手に納得すると、
一番奥の一人席に腰をかけ、上の金網に荷物を置く。
確か半日で到着だっけ。
もう一度チケットの到着予定時刻を確認し、窓の外をなんとなく眺める。
窓で反射している太陽光に眩しさを覚えた。
子供、大人、老人
色々な人が忙しなく、自由に動いている、それが少し羨ましく感じたけど
昔は俺もあっち側で
今の俺に憧れていた記憶があった
ないものねだり、というのかな
ぼーっと考え事をしている内。
汽車が出発し、先程見ていた人達がみるみる見えなくなってゆく。
昔、母国を出る時の景色と重なって懐かしくなった。
数時間経った。今汽車は少し廃れた…古びたトンネルの中を走っている。
本当に車内には俺しかいないらしい、途中来た車掌と話したら、
久しぶりの客だ。と、驚きながら言われた
どうやら思ったより過疎らしい。
そりゃそうだけどさ
車上から記念にと貰った黒糖飴をかじりながらそう思った。
そして、到着後の事もある程度考えた。
我々国の総統と幹部とはかなり仲が良い。
もしもバレたら。変装していても、意外にもバレる時はバレる。
だからもう、最低限やって逃げるしかない。
計画とかは立てられないから、気力で逃げるしかない。
そもそも俺の旅はかなりグダグダな為、ちょっと急ぎたくもあるし。
で、えっとあと2時間くらいかな。
もう夜遅いなぁ…弁当とかないし、また一旦宿…と思ったけど、夜に逃げたほうが良いな。
夜でも営業してる唐揚げ屋とかないかな…ないか。なんか買って逃げよっと
コメント
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続き待ってました〜😆神作あざます