この作品はいかがでしたか?
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「ヒカリちゃん、頑張ってください」
「任せてっ!」
いよいよ今日は、私とヒカリちゃんのデビュー戦。
まずは、ヒカリちゃんから走るんだ。
「ヒカリ、頑張って来いよ!”チームミツバ”の一員としてな!」
葉山さんも、ヒカリちゃんに声をかける。
私とヒカリちゃんが所属しているのは、葉山さんがトレーナーの、
『チームミツバ』。
最近、部員が少なくなってきたらしい。
だから、私達を誘ったのだろう。
『今日は、8人のウマ娘によるデビュー戦です』
実況者が1人1人、出走するウマ娘の紹介をしている。
私と葉山さんも、ヒカリちゃんがパドックから出てくるのを、観客席から見守っていた。
『次は1番人気の、5番 ヒカリノユウヒです!』
わぁぁぁぁぁ!!!!
観客席が一気に沸いた。
(ヒカリちゃん、凄いな…)
1番人気でデビュー戦を走るなんて、私にはまだ想像がつかない。
『各ウマ娘がゲートに並んで…』
ガタンッ
『今、スタートしましたッ!!』
タッタッタッ
『先頭から見ていきましょう。先頭は1番人気、5番 ヒカリノユウヒです』
ヒカリちゃんの作戦は、逃げだ。
ヒカリちゃんはレース前日、
『私はとにかく逃げる!前しか見ないからねっ!』
と言っていた。
第2コーナーを曲がって、第3コーナーまで来た。
『先頭は変わらず、ヒカリノユウヒ!後ろは抜かせるのか!?勝負の仕掛けどころです!』
ヒカリちゃん…本当に前だけ向いて走ってる。
他の子なんて、全く見ていない。
『第4コーナーを曲がって、直線の勝負だ!やはりヒカリノユウヒ、逃げ切るか!?……おっと!?』
嘘…!
後ろのウマ娘がいきなり上がってきた。
でも、ヒカリちゃんは焦っていない。
自分のペースで走り続けている。
『しかしヒカリノユウヒ、粘っている!ヒカリノユウヒ、1着でゴールイン!』
「やったぁぁ!!」
私と葉山さんは、手を取り合って喜んだ。
ヒカリちゃん、凄いよ!
ヒカリちゃんのレースが終わったら、次は私の番だ。
「バブル、頑張ってね!2人で1着を取ろう!」
「ヒカリちゃん…私、頑張ります……!」
「キャップ、とにかく焦らないようにな。信じているぞ!」
2人に応援されたら、自然と緊張が消えていた。
『今回のデビュー戦、1番人気は、3番 キノコアイです。
2番人気は、1番 バブルキャプです』
1番人気じゃなかったのが、少し悔しかった。
でも、大事なのは人気じゃない。実力なんだ。
『各ウマ娘、ゲートイン完了。今、スタートしました!!』
私の作戦は、差し。
しっかりタイミングを見極めないと、囲まれて失敗してしまう。
『第2コーナーを曲がり、第3コーナーに差しかかりました』
そろそろ出ないと、差が出ちゃう。
『第4コーナーを曲がって、直線に入りました!さぁ、どのウマ娘が出るのか!?』
…今しかない……ッ!!
『ここでバブルキャップ、前に出た!先頭はバブルキャップ、バブルキャップだ!』
よし、行ける…!
『おぉっと!?外から3番、キノコアイが突っ込んできたぞ!』
!?
嘘…でしょ……
『先頭はキノコアイだ!!』
先頭を走るキノコアイの背中が、どんどん遠ざかっていく。
(私…負けるの…?)
その時だった。
「!」
この声は、ヒカリちゃんだ…!
そうだ…ここで諦めちゃいけない。
ヒカリちゃんが、2人で1着を取ろうって言ってくれたのに。
絶対に、負けたくないッ!!
ダッ
『内からバブルキャップだ、バブルキャップだ!キノコアイを差し返して、1着でゴールイン!!』
やった…
私、やったんだ……!
レースが終わった、その夜。
「2人とも、よくやった!私は信じていたぞ!!」
葉山さんから祝福を貰って、パーティーをした。
レースに勝つって、こんなに気持ちいいんだ…!
――――――――――――――――――――
リオピー裙です!
今回、ガチで長くなっちゃいました…
ま、まぁ、G1とかはもっと長くなるし…?(多分)
これからも、どうぞ見てくれると嬉しいです!
ばぁい
コメント
6件
すごいすごい✨!! おめでとー👏🏻 ̖́-!
報告〜!見てるよ〜!