宿儺が立つ荒廃した大地。
空には黒い雲が渦巻き、風が吹き荒れる。地面には乙骨の痕跡が残り、焦げた土と折れた柱が無数に転がっている。
そこに4つの影が立ちはだかる。
秤金次:拳を握りしめ、宿儺を睨む。
大筒呪霊:巨大な砲台のような腕を構え、異様な呪力を纏っている。
三途の川の渡し守:笠を被り、黒い着物を着た男。目を細め、ゆらりと立っている。
アクアス:大量の呪具を身につけ、苛立たしげに舌打ちをする。
宿儺:「ほう…貴様らが次の雑兵か。興がわかんな。」
アクアス:「雑兵? 舐めんじゃねぇぞ、クソったれが。」
三途の川の渡し守:「おんどれ、うちの船乗る気あるんかいな? …まぁ、どの道ここで沈むんやけどなぁ。」
大筒呪霊:「術式、セット完了。ターゲット:宿儺。」
秤金次:「あぁ? 俺らが雑兵かどうか、今から試してやるよ。」
宿儺は静かに笑い、指を鳴らす。
次の戦いの幕が開く。
宿儺が動いた瞬間、空間が歪む。
一瞬でアクアスの背後に回り、腕を振り下ろす――が。
アクアス:「あぁ!? いきなりかよ!」
アクアスは呪具の盾を前に出し、宿儺の一撃を受け止める。盾が粉砕されるが、その隙に大筒呪霊が動いた。
大筒呪霊:「術式発動。」
彼の腕から巨大な砲身が形成され、一瞬で呪力を凝縮し、宿儺に向けて発射する。
宿儺:「くだらん。」
宿儺は指を弾くと、砲撃を斬り裂く。しかし、次の瞬間――
三途の川の渡し守:「へへっ、そっち行ったらアカンでぇ。」
宿儺の腕が痙攣し、身体の動きが鈍る。三途の川の渡し守の術式が宿儺の肉体に影響を及ぼしたのだ。
三途の川の渡し守:「うちの術式、『肉体漂流』。あんたの身体、もうワイの船に乗っとるんやでぇ。」
宿儺の動きが鈍った隙に、秤が攻撃を仕掛ける。
秤金次:「テメェの身体、俺がぶっ飛ばしてやるよ!」
秤はフルパワーで宿儺に拳を叩き込む。宿儺の身体が大きく吹き飛び、地面に激突する。
しかし――
宿儺は笑っていた。
宿儺:「面白いな…貴様ら。」
彼の全身から恐ろしいほどの呪力が溢れ出し、次の瞬間、領域展開が発動しようとする――
宿儺の領域展開が発動しかけた瞬間、大筒呪霊が口を開いた。
大筒呪霊:「術式生成――『領域封印』。」
宿儺の足元から奇妙な陣が広がり、彼の領域展開が阻害される。
宿儺:「…なるほど。術式を“作る”能力か。」
大筒呪霊:「そうだ。我は呪力を持つものの術式を作る。貴様の領域展開は、もう発動できん。」
宿儺の表情がわずかに険しくなる。
その間に、アクアスが呪具を大量に投げつける。
アクアス:「さぁて、次はどれで殴ってやろうかね!」
宿儺は鋭い眼光を向けたが、すでに彼を囲む罠は張り巡らされていた。
秤、大筒呪霊、三途の川の渡し守、アクアス――
この4人の連携が、宿儺を追い詰める。
秤金次:「宿儺、ここで終わりだぜ。」
宿儺は目を細め、にやりと笑う。
宿儺:「…ほう。ならば、死に物狂いで楽しませてもらおうか。」
戦いは、まだ終わらない。
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