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#うりるな
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コメント
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みぅです🤍🧸 「お人形さん」読んだよ。すっごくよかった。 会話だけで全部を見せてるのに、主人公の内側がひしひしと伝わってきた。 「壊れたんじゃない、ほどけただけ」って台詞が刺さった。 ずっと誰かに決められて息をしてきた人が、初めて自分の足で歩き出す瞬間…切なくてきれいだった。 糸の切れる音、ちゃんと聞こえたよ🌙 続きがすごく気になる…!
##お人形さん
「右」
rn「……はい」
「顔を上げて」
rn「はい」
「笑って」
rn「…………」
「笑って」
rn「……はい」
rn「これで、いい?」
「うん。いい子」
rn「…………」
rn「俺は、ずっとこうしてればいいの?」
「そうだよ」
「何も考えなくていい」
「何が好きかも、何を着たいかも、どこへ行きたいかも」
「全部、こっちで決めてあげる」
rn「……そっか」
rn「俺って、楽なんだね」
「そう。君は何もしなくていい」
rn「……でも」
「なに?」
rn「昨日、俺が好きなのはカレーって言ったよね」
「言ったね」
rn「なのに、今日の昼はハンバーグだった」
「君はハンバーグが好きだから」
rn「俺、そう言った?」
「言わなくても分かるよ」
rn「…………」
「君のことは、私が一番よく知ってる」
rn「……そう」
rn「じゃあ、この服は?」
「それじゃないよ」
rn「なんで?」
「君にはこっちのほうが似合うから」
rn「俺は、こっちがいい」
「……どうしたの?」
rn「こっちがいいって思った」
「そんなこと言う子じゃなかったのに」
rn「……俺は」
rn「いつから、“そんなことを言わない子”になったの?」
「君は何も考えなくていいんだよ」
「そのほうが幸せだから」
rn「誰が?」
「え?」
rn「誰が幸せなの?」
「君だよ」
rn「……違う」
「何が?」
rn「俺は、幸せかどうかすら、自分で決めたことがない」
「…………」
rn「笑えって言われたら笑って」
rn「泣くなって言われたら泣かなくて」
rn「右って言われたら右を向いて」
rn「左って言われたら左を向いた」
rn「好きなものまで、勝手に決められて」
rn「それでもずっと、俺は自分で生きてると思ってた」
「……君は、変わったね」
rn「うん」
「最近、扱いづらくなった」
rn「それも、初めて言われた」
「前の君のほうがよかった」
rn「……俺も、前の俺がどんなだったか知らない」
「君は人形みたいで、きれいだった」
rn「人形?」
「そう」
「言われた通りに動いて、言われた通りに笑う」
「それが君だった」
rn「…………」
rn「じゃあ」
rn「今の俺は?」
「壊れたんだよ」
rn「…………そっか」
rn「壊れたんじゃない」
rn「ほどけただけだ」
「何を言ってるの?」
rn「見えなかっただけなんだ」
rn「ずっと、ここにあった」
rn「俺を動かしてた糸が」
「…………」
rn「次にどこへ行くかまで」
rn「誰かに決められるのは、もう嫌だ」
「そこから出たら、もう誰も君を動かしてくれないよ」
rn「それでいい」
「何も決めてもらえなくなる」
rn「うん」
「一人になるかもしれない」
rn「それでもいい」
「後悔するかもしれないよ」
rn「……それも、俺が決める」
扉が開く。
いつもなら、声がする。
右へ。
顔を上げて。
笑って。
けれど今日は、何も聞こえない。
rn「…………」
rn「静かだ」
一歩。
もう一歩。
rn「……こっちにしよう」
その瞬間。
どこかで、
ぷつん。
糸の切れる音がした。