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傷ついた心、君のせい

第16話 - 第16話突然の距離感

2025年04月25日

#恋愛

#高校生

#青春

ハルマキ

三咲の心は不安でいっぱいだった。智也との関係が少しずつ変わっていくことに気づき、心の中で何かが崩れていくのを感じていた。智也は以前のように優しく接してくれなくなり、春菜との関係がどんどん深まっていることに、三咲は耐えきれないほどの不安を感じていた。
毎日、智也と顔を合わせるたびに、彼の優しさがどこか遠く感じるようになった。春菜と一緒にいるときの智也は、何となく輝いていて、三咲にはその輝きが見えなかった。以前は智也がいつも自分を気にかけてくれていたのに、今はその優しさが少なくなっているような気がした。

ある日、三咲は智也が春菜と一緒に過ごしているのを目撃した。そのとき、心の中で何かが音を立てて崩れ落ちた。二人が楽しそうに話している姿を見て、三咲は胸が苦しくなり、思わずその場を離れた。

その夜、三咲は寝室で何度も思い悩んだ。智也に対する不安が胸を締め付けるようで、涙がこぼれそうになった。しかし、彼女はその不安を智也にぶつけることができず、ただただ静かにその気持ちを押し殺すしかなかった。

一方、智也は三咲が次第に冷たくなっていることに気づいていた。彼は三咲を傷つけたくないと思っていたが、自分でもどうしていいかわからなかった。春菜との関係が少しずつ親しくなっていく中で、三咲に対する接し方に迷いが生じていた。

智也は自分がどれほど三咲に対して遠くなっているのかを実感し、心の中で何度もその距離を縮めようと試みた。しかし、何を言っても、何をしても、三咲との距離は埋められないような気がした。

「俺、どうしてこんなことになったんだろう…」智也は自分の心の中で問いかけ、答えを見つけられずにいた。

それから数日後、智也は三咲とまともに話すことができなかった。二人の間にある見えない壁が、ますます大きく感じられ、智也はその壁をどう崩せばいいのか分からずに悩み続けた。

彼は思った。自分は本当に春菜と過ごす時間を増やしているのか、それとも三咲に対して何か未練があるのか。全てが曖昧で、答えを出すのが怖かった。