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『ねえ』
人間の声を聞くと鬼の子は目を瞑った
「怖い…」
『何でいつも俺の後ろを追いかけているの?』
「え?…」
予想外の言葉に鬼の子はびっくりした
だって鬼の子に近づいた人間なんか見たことないから
『もしかしてストーカーしてる?…』
その言葉に鬼の子はビクッとした
「…ごめんなさい」
咄嗟に謝ってしまった
「もう追いかけないんで許してくれませんか…」
声はずっと震えていた
またその場を去ろうとしたら
ガシッ
『何で逃げるの』
「…え」
「ワイを殺そうとしてるでしょ…」
思わず言ってしまった
『…え?』
『いや殺さんよ』
『何で逃げようとしたのか気になっただけで…』
『殺すつもりはないよ』
「…」
鬼の子は黙った
正直その言葉が信じられない
『ねえ何で俺の後ろを追いかけていたの?』
「…」
「お前が好きになったから」
鬼の子は正直に言った
“嫌われる覚悟”を決めて
「(好きな人に嫌われるのか…)」
あんな言葉が返って来るとは知らずに…