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「大人になったら結婚する。そう約束したよね?」
「え…」
少しの沈黙の後私は口を開いた。
「“結婚”って言っても保育園のころの話でしょ?私覚えてなかったし…」
「でも、僕はこの約束忘れてなかったよ。もかちゃんと離れてた6年の間彼女も作らなかったし 」
ひなたくんが彼女をつくらなかったと言う部分にちょっとびっくりした。
(こんなにイケメンって騒がれてるのに彼女作らなかったんだ…意外…)
「いや…でも…」
「じゃあ、僕がもかちゃんに振り向いてもらえるように頑張るから!僕のこと好きになったら教えてね!!」
「いやいやいや、ちょっと待って!」
「ん?なに?」
「そんなこと急に言われても…好きにならないかもだよ…?」
「そうならないために僕頑張るから!!待ってて!」
「うん…」
「じゃあ帰ろ!」
ひなたくんは私の答えに満足したのか上機嫌で廊下を歩いていた。
(ん?ちょっと待てよ…?勢いで“うん”って言っちゃったけど結構まずいんじゃ…? )
次の日、学校に行こうと家を出たらひなたくんが立っていた。
「ひなたくん?!なんでいるの?!ていうかなんで私の家の場所知ってるの?!」
「あ!もかちゃん!おはよ〜!保育園の時にもかちゃんが教えてくれたんだよ!」
「あ、そうだっけ…?」
「そうだよ〜。あ、早く学校行こ!」
「え、一緒に行くの?!」
(学校で人気のひなたくんと一緒に登校してるところなんて見られたら女子たちから目つけられるよ…)
「当たり前じゃん!そのために来たんだから!」
(どうしよう…せっかく来てくれたんだし断るのも悪いよね…?)
「そうなんだ!じゃあ行こ!」
「ひなたくん、わざわざ朝来てくれなくても大丈夫だよ…?」
私はひなたくんと並んで歩いている途中にひなたくんに言った。
「僕がもかちゃんと行きたいだけだから!気にしないで!」
「いやでも…さすがに申し訳ないよ…」
「ほんとに気にしないで!」
「うん…わかった…」
それからは他愛もない会話をしながら学校の校門に着いた。
(案の定女の子達の視線がものすごく痛い…)
「え!ひなたくんだよ!朝から見れるなんて幸せすぎる!」
「ほんとそれ!でも女の子と一緒に歩いてるよ?あの子誰?」
「見たことないけど…あんまり釣り合ってないよね笑」
そんな会話が聞こえてきた。ひなたくんには聞こえてないようだけどなんとなく胸がもやもやした。
(この胸のもやもやはなんだろう…?悪口を言われたから?それともひなたくんと釣り合ってないって言われたから?いやいやそんなわけない。私はひなたくんの彼女でもないんだから!)
私はそう自分に言い聞かせてひなたくんの横をひっそりと歩いた。