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涼ちゃんに会いたい
そう思っても今は遠い異国の地
『元貴。』
弱っている時
甘えられない時
一人の夜を耐えられない時
貴方はまるで知っていたかのように連絡をくれて
声を聴いて察してくれて
『今から行くから』
駆けつけてくれて
俺にとってヒーローで
「涼ちゃんに会いたい・・・。」
でも今は遠い異国の地
簡単に会えなくて・・・
LINE電話が鳴った
液晶には”涼ちゃん”の文字
俺は思わず涙が溢れてきた
「もしもし・・・?」
『元貴?ごめんね、夜遅くに。』
「今こっちは早朝だよ?」
『え?あ、そっか時差か!ごめん!朝早くに。』
「いいよ、どうしたの?」
『なんか元貴の声急に聴きたくなって電話しちゃった。』
貴方は魔法使いか何かなの?
「そうなんだ。俺も涼ちゃんの声聞きたかったからよかったよ。」
『なんか声大丈夫?掠れてない?』
「寝起きだからね。」
『あ、ごめんね起こして。』
「起きてたから大丈夫。俺の声聞きたかったって、何かあったの?」
『・・・・笑わない?』
「場合によっては爆笑するかも。」
『もー・・・。』
そう言いながら、貴方は恥ずかしそうに言った。
『寝てたらね、一人で泣いてる元貴を夢に見て・・・。居てもたってもいられなくて電話しちゃった。』
あぁ、本当に貴方は・・・
「涼ちゃん。」
『ん?』
「涼ちゃんがいなくて寂しい。」
『そっか・・・。』
「なんで涼ちゃんいないんだよ・・・っ。」
八つ当たりなのは分かってる
でも、涙が溢れて止められない
『元貴。』
「なに・・・。」
『帰ってきたらいっぱい甘やかしてあげる。』
「え・・・。」
『だから、思いっきりやってきな。』
たまに年上ぶるのムカつく。涼ちゃんのくせに。
「帰ったら甘やかし三昧を所望します。」
『もちろん!元貴の気の済むまでお付き合いいたします。』
通話を終えた後、急激に眠気が襲ってきた。
今からだと2、3時間しか寝れないけど十分だ。
早く終わらせて愛しい貴方の元へ飛んで帰ろう