テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
3,264
ねこなさま🐈⬛💘@幼児化
35
#恋
脳てゃ
76
34
コメント
1件
うわああ第22話!もうエモすぎて胸がぎゅうってなったよ😭💕 樹くんが無意識に鞄の紐を直す仕草とか、夕陽のベンチの距離感とか、言葉にできない想いがじんわり伝わってきて… 「その笑顔、ずるいわ」って呟く主人公の気持ち、めっちゃわかるわ〜! 好きって気づいて距離置こうとしても、優しさに揺れるの、青春の甘酸っぱさが詰まりすぎてる…! 続きが気になって仕方ないよ!次の更新も楽しみにしてるね⋆♡
「あ、なんか近いな。」
第22話: 『そんな顔、すんなよ。』
放課後の校庭。夕陽が低く差し込んで、影が長く伸びる。
ふたりは並んでベンチに座っていた。
樹が、無意識に笑いながら俺の肩にかけた鞄の紐を直す。
ほんの些細な仕草やのに、胸の奥がぎゅっとなる。
「……なんや、その顔」
樹が笑う。
「え?」
「変な顔して。そんな顔、すんなよ」
思わず視線を逸らした。
樹は何も言わず、ただ微笑んで見てる。
その笑顔が、余計に胸を締めつける。
(……やっぱり、あかん)
好きって気づいて、
距離を取ろうとしたのに、
樹の優しさに、心がまた揺れてしまう。
「……ありがとう」
思わず口にした言葉に、樹が目を細めた。
「ええよ」
その一言に、また心が温かくなる。
そして、隣におる時間が、どうしようもなく大事やと思えてきた。
沈黙の中で、風が吹く。
ふたりの間に、言葉にできん想いが漂う。
手を伸ばせば届きそうで、届かん距離。
(……もう、我慢できへんかもしれんな)
夕陽が沈みかける空を見上げながら、
俺は胸の高鳴りを感じた。
「樹……その笑顔、ずるいわ」
小さな声で呟いたその言葉に、
樹はただ微笑むだけやった。
それだけで、俺の心はまた揺れた。