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#いるなつ
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# 梅雨の妖精
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#第二次世界大戦
コメント
1件
読み終わりました……「なんで」ってタイトル、この回で何回も炸裂してて笑っちゃった(笑) らん兄の「なんで?」とこさめの「なんで?」、そしてなつの「なんでやねん!」が全部違う意味で刺さるの、すごく好きです。 兄3人が囲んで質問攻めにしてる画、頭に浮かぶだけで面白いし尊い。 でも最後の「……ん?」で一気に空気変わった……次が怖いけど読みたい。 藍翠さんの描く「兄たちの温度差」が絶妙で、こさめだけピュアなのがまた良いです。 続き、静かに待ってますね🌙
🦈「らん兄だ」
窓の外を見たこさめが呟く。
教室にいた数人もつられて窓の外を見る。
「え、あの人?」
「お兄さん?」
「イケメンじゃん」
女子たちがざわつく。
らんは校門の近くで待っていた。
まるでドラマのワンシーンみたいに。
ただし本人は。
スマホの待ち受けを見ながらにやにやしていた。
どう見ても不審者だった。
🍍「何見てんだろ」
なつがぼそっと言う。
こさめは遠い目をした。
🦈「たぶんこさめ」
🍍「たぶんじゃなくて絶対だろ」
🦈「うん」
即答だった。
🦈「じゃあ帰ろっかな」
こさめが鞄を持つ。
なつも立ち上がった。
🍍「俺も帰る」
🦈「一緒だね」
にこっと笑う。
なつは少しだけ嬉しくなった。
二人で昇降口へ向かう。
途中でクラスメイトたちに声を掛けられたりしながら。
ゆっくり歩く。
🦈「なつくん部活どうするの?」
🍍「まだ決めてない」
🦈「こさめも」
🍍「意外だな」
🦈「なんで?」
🍍「すぐ決めそう」
🦈「うーん」
こさめは少し考えた。
🦈「楽しそうなの多くて迷う」
🍍「あー」
それは分かる。
そんな話をしているうちに昇降口へ到着。
靴を履き替えて外へ出る。
すると。
待っていた。
🌸「こさめー!」
大型犬がいた。
すごい勢いで走ってくる。
🦈「らん兄」
🌸「今日もかわいいね」
🦈「昨日も言ってた」
🌸「今日もかわいい」
🦈「知ってる」
いつもの会話だった。
だが。
今日は違った。
らんの視線がこさめの隣へ向く。
なつ。
🌸「やあ」
🍍「どうも」
🌸「なつくん」
名前覚えられてる。
怖い。
🌸「帰るの?」
🍍「帰るけど」
🌸「一緒に?」
🍍「方向一緒だから」
実際は途中まで同じ方向なだけだ。
らんは数秒考えた。
そして。
🌸「じゃあ俺も一緒に帰ろう」
🍍「は?」
🦈「え?」
こさめも固まった。
🦈「なんで?」
🌸「なんでって」
らんは当然のように言う。
🌸「なつくんのこと知りたいし」
🍍「なんで?」
🌸「こさめの友達だから」
重い。
🦈「らん兄」
🌸「なに?」
🦈「普通に怖い」
🌸「え?」
ショックを受けていた。
結局。
なぜか三人で帰ることになった。
道中。
らんは質問攻めだった。
🌸「好きな食べ物は?」
🍍「オムライス」
🌸「へぇ」
🌸「趣味は?」
🍍「ゲーム」
🌸「へぇ」
🌸「兄弟いる?」
🍍「いない」
🌸「へぇ」
面接か。
なつは思った。
すると。
らんが突然真顔になる。
🌸「彼女いる?」
🍍「いない」
🌸「好きな人は?」
🍍「ぶっ!?」
なつがむせた。
こさめも吹き出した。
🦈「らん兄!」
🌸「え?」
🦈「なんで聞くの!?」
🌸「気になる」
🦈「気にならなくていい!」
らんは納得していなかった。
全然していなかった。
そんな時だった。
👑「こさめちゃーん!」
聞き慣れた声。
後方からみことがやって来る。
🦈「みこ兄!」
👑「おかえり〜」
どうやら今日は部活が早く終わったらしい。
さらに。
道路の向こうから。
🍵「こさめちゃんー!」
今度はすち。
大学帰りらしい。
🦈「すっちー!」
こさめが手を振る。
結果。
数分後。
なつは気付いた。
なぜか。
兄三人に囲まれている。
🍵「なつくんってゲーム好きなんだねぇ」
と、すち。
👑「へぇ」
と、みこと。
🌸「好きな人いるの?」
と、らん。
🍍「まだ聞いてんのかよ!」
思わずツッコんだ。
こさめが笑い出す。
🦈「ふふっ」
🍍「笑い事じゃない!」
🦈「ごめんごめん」
全然悪いと思っていない顔だった。
その時。
らんがふとこさめを見る。
🌸「そういえば」
🦈「ん?」
🌸「こさめ」
🦈「なに?」
🌸「好きな人できた?」
静かになった。
なつ。
みこと。
すち。
全員固まる。
こさめは首を傾げた。
🦈「いないよ?」
その瞬間。
兄三人が明らかに安心した。
🌸「よかった」
👑「安心したぁ」
🍵「まだ大丈夫かぁ」
なつは思った。
何が大丈夫なんだ。
そして。
もし今ここで。
『実は俺がこさめを好きです』
なんて知られたら。
どうなるんだろう。
考えたくなかった。
絶対面倒なことになる。
そんなことを考えていると。
こさめが突然振り向く。
🦈「なつくん」
🍍「ん?」
🦈「また明日ね!」
にこっ。
その笑顔に。
なつの心臓が跳ねた。
そしてその様子を。
兄三人は見逃さなかった。
特に。
らんは。
🌸「……ん?」
小さく呟く。
嫌な予感がした。
とても。