父は世間的に見たら悪者だ。
戦争犯罪者だから。非難されることをしたから。
でも、私にとっては神様だった。 太陽だった。
天皇陛下の忠臣として文字通り身を粉にして行動した。
首都に空襲を受け、本土で戦いが置き、核爆弾を2回落とされても神様に忠実でいて、最後まで敵国を倒そうと奮起できた人。
絶望的な状況下で目標を見失わなかった人。
私には出来ないことをして遂げた人。
私は貴方を尊敬します。
父上。
そんな尊敬する父上は先程言った通り世間から見たら悪者だ。
世界中で戦争を勃発させたんだから当たり前…らしい。
実際、人をたくさん殺した。
戦争を起こした。
でも、それは父上だけじゃない。
あなた達だって殺したじゃないか。
戦争だって、皆の意見の軋轢、確執から起こったもので、父上だけの責任じゃない。
それに、皆は父上の長所を知らないじゃないか。
欠点ばかり見て。
アメリカ「お前も大変だな。日本。まぁ、ある程度整いておいたが簡単には統治出来ないだろう。何時でも俺を頼ってくれ!」
なんで私に話しかけれるのか。
殺した相手の息子だぞ?
道徳を学ばないのか、外国は。
でも、アメリカさんの言葉を受け取るとこで理解した。
彼は自分に非があると思ってないのだ。
そして、私のことも『俺らと同じように日帝に迷惑をかけられた被害者』と思ってるのだろう。
巫山戯るな。
迷惑なんて思っていない。
むしろ迷惑を掛けたのは其方だ。
私から父上を奪って。
巫山戯るな。
国としての責任、責務が肩にのしかかっても父上が楽になるなら別に良かった。
父上が、笑っていられるなら。
父上は私が国の化身を引き継ぐまでの数週間ずっと床の上だった。
会議に呼ばれたり、承認しなければならない書類に目を通したり、何か用事があったらボロボロの身体に鞭を打って歩いたが。
床に伏せている間、父上はか細い声で何度も謝った。
私はそんな謝罪は求めていない。
笑って欲しかった。
撫でて欲しかった。
その願いは叶わぬまま父上は天に上った。
父上を殺しておいて、巫山戯るな。
こんなに憎たらしいのに「ありがとうございます。頼りにさせて頂きます。」と返す自分。
アメリカさんを初めとした父上と敵対していた国に頼る、媚びへつらう自分。
気持ち悪い。
あいつらを憎く思っているのに。
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