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9 - 第8話 「お前が気づくんだ」

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2023年10月16日

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smside.


br「……お邪魔します。スマイル」


……聞き覚えのある、少し懐かしい声。


でも……


この声の主が誰なのか、はっきり思い出せない。


ただ、この人が、俺の好きな人。


それは、何となくだがわかる。


sm「……えっ、と……あなたは……」


kn「……失礼します。スマイル、久しぶり。俺、この間LINEで話したきんときだよ」


sm「……あ、きんとき。久しぶり」


br「あ、きんさん……あの、スマイルはなんで……」


kn「……それは、俺の口からは言えない」


kn「Broooock。お前が自分で気づくんだ」


……そっか……


まだ、この人────Broooockには、伝えてなかったんだっけ。


多分、きんときには伝えたんだ。


もう俺の余命が、1ヶ月半しかないことを。


br「……スマイル。あと1ヶ月半しか、生きられない……って、本当?」


sm「…………うん。本当」


br「なんで……?僕、嫌だよ……」


sm「それは……」


『Broooock。お前が自分で気づくんだ』


sm「……ごめん。言えない」


br「…………そっか……」


……そんな悲しそうな顔をするな。


俺まで、胸が締め付けられる。


……本当は、言ってしまいたい。


たとえ両想いじゃなくて、キスしても意味がなかったとしても。


『好きだ』と一言、隠しきれない気持ちを吐露出来たら、どれだけ楽なのか……


br「……スマイル。僕、もう帰るね。明日も、来るから」


sm「……ありが、とう。待ってる」


✧• ───── ✾ ───── •✧


brside.


『Broooock。お前が自分で気づくんだ』


自分で、気づく……?


何に……?


────ずっと心の隅に引っかかって仕方ない、スマイルへの気持ちに、だろうか……


ただの“友達”って言葉じゃどうにも表せない。


ずっとそばにいてあげたくて、大切で。


失いたくなくて、守りたくて。


…………この気持ちを、なんと呼べばいいのか、分からない。


この気持ちの正体に気づかない限り、スマイルは何も話してくれない。


スマイルの余命はあと、1ヶ月半。


br「……分からない……」


✧• ───── ✾ ───── •✧


~1ヶ月半後~


smside.


sm「……はぁ……はぁ……」


……意識が、朦朧としてきた……



────もう、そろそろか……

心と逆に、抜け落ちていく。

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