・先に1話を見てから見てください
・寿武要素多くなります
一気に バッドエンド直行させます。
理由としてはネタ切れです。
中途半端ですが、それでも大丈夫な方だけ見てください。
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大寿side
しばらくの間は、噂でまともに外にも出歩けなかった。
学校へ行こうと虐められるのが目に見えて分かるから自主退学させた。
人の噂も七十五日という言葉がある通り、それなりの時間が経てば、花垣の噂は徐々に薄れていった。
ここから俺は、少しずつ花垣を外に連れ出し始めた。
最初こそ、直ぐに過呼吸になり、1歩も出られないということもあったが、今では近くのショッピングモールぐらいなら行けるようになった。
ここで俺は花垣にプロポーズすることを決めた。
これから花垣は俺なしでは生きていけない。
俺が全力で支える。そう誓うためた.
愛する人は俺が守る。あいつが教えてくれた、正しい愛の形を作り上げる。
もう、失敗はしない。
そう心に決めた。
プロポーズは教会で行った。
あそこなら邪魔するやつはいない。
柄にもなく緊張したが、返事はもちろんYESだった。
嬉しいとボロボロ泣く花垣を見て、俺は綺麗だと思った。
花垣に毒されていると分かりつつも、嫌悪感はなかった。
こいつは俺の手で一生守る。
そう決めたはずなのに、俺はなんて馬鹿なことをしたのか。
『大寿くん!デート行きましょうよ!』
「デート?いいが、今日は休日で人が多いぞ?」
『大丈夫ですよ!俺もだいぶ慣れましたし!もう迷惑はかけません!』
「迷惑なんて思ったことねぇよ」
そう言いつつ、花垣にデコピンをかます。
『い゛っっ、、、つぅ、、酷いっすよぉ、、』
半泣きになりつつ反論する花垣に、不覚にも可愛いと思ってしまった。
「くっ、ふふっ、、さっさと準備しろよ」
『!!はい!!』
慣れたと言っても、やはり心配なため、あまり遠出はさせない。
今日も近くの大きめのデパートに来た。
『大寿くん!クレーンゲームしましょっ!』
「、いいが、、お前クレゲ下手くそじゃなかったか?」
『酷い!!そんなことないっすよ!!』
そう言いつつ、的はずれな所にアームを動かす。
『あ゛ー!!これ絶対力ないだけです!!』
「いや、おまえ、ふっ、下手くそすぎるだろ」
何とか笑いを堪えようとするが無理だ。
『笑ってますよね!?!?酷いっす!!これ絶対アームが悪いのに!!』
『くっ、ふふっ、代われ俺がやる』
そう言いつつ、花垣を台の前から退かす。
「こーゆうのはな、コツがあるんだよ」
上手く景品に引っかかるようにアームを動かし、下降ボタンに手をかける。
アームは上手く景品を掴み、下降口へと持って行った。
そして、台がけたたましく鳴り響いた。
『すごい!!たった1回で取っちゃうなんて!!』
「ほら、やっぱりお前がド下手なだけじゃねぇか」
『た、大寿くんがすごいだけっすもん!!』
「ほんとにそうか?」
『ほんとっすもん!!でもありがとうございます!』
そういって景品を大事そうに持ちながらにへらと笑う花垣。
和んでいたのに。なんてタイミングだ。
「大寿?と、、花垣、?」
『ひゅっ、、』
空気が凍り着くと同時に、花垣が息を引く音が聞こえた。
俺らを呼んだのは、よく聞いた声。
忌々しい、あいつの声。
あいつさえ、あいつさえまともになっていれば、花垣はこんなことにならなかった。
恨んでも恨みきれない、あいつの声。
「お前、こんなとこでなにしてんの?」
「何犯罪者風情がこんなとこで遊んでんの?」
『ぇ、あ、ま、さ、佐野、、くん、、、』
完全に怯えている声色。
花垣をこんなふうにした上に、さらに圧をかけるこいつに腹が立った。
「おい、何人の嫁に向かってそんなナメた口聞いてんだ」
「あ゛?嫁?誰が?まさかこいつのことを言ってんじゃねぇだろうな?」
そう言いながら、花垣を指さす。
「そのまさかだよ」
「はぁ?こんな犯罪者風情を嫁?寝言は寝てから言えよ」
「寝言でもなんでもねぇ、俺はもうこいつにプロポーズした身だ、だから部外者がとやかく言ってくるんじゃねぇ」
「、狂ってやがる、、」
「くっ、カッカッカッ!狂ってるのはどっちだよ、お前らこそありもしねぇことで花垣のこと散々な目に遭わせて、」
「俺はてめぇらこそよっぽどおかしいと思う」
そういうと、佐野が俺目掛けて蹴りを入れてきた。
『大寿くん!!』
余程動揺したのか、避けるのは苦ではなかった。
「どうした?佐野、昔みたいな勢いはどうした、こんなんじゃ簡単に避けれるぞ?」
「ちっ、うぜぇ、、」
『、っもうやめて!!大寿くん!早く帰ろう!!』
今まで静かにしていた花垣が急に叫んだと思えば、俺の腕を掴み走り始めた。
デパートの外に出て、少し走ったぐらいでようやく花垣は止まった。
『はぁ、、はぁ、、はぁ、』
「、悪い、お前のこと考えずに突っ走っちまった、、」
『いや、、おれこそ、急に走り始めちゃって、、』
「それは仕方の無いことだ、あの状況だったら誰でも逃げたくなる」
『、あ、りが、とお、、』
息を整えるためしばらくその場に立ち止まった。
だいぶ息が整ったあたりで花垣が口を開いた。
『ねぇ、大寿くん、俺、すごく遠くの海に行きたい、誰もいないような静かな海に行きたい』
「そうか、、今からか、?」
あたりは夕日によってオレンジ色に染められている。
『うん、お願い出来る、、かな?』
「俺は、、花垣の望みならなんでも叶える」
直ぐに遠くの海について調べた。
そして近くの駅から電車に乗り、海へと向かった。
花垣が何をしたいのか、だいたい予想が着く気がする。
俺は花垣がどんな道を選ぼうと、絶対について行く。
あいつらみたいに手放したりしない。
海に着く頃には、あたりはだいぶ暗くなっていた。
そのおかげもあってか、あたりに人はいない。
『うっわぁー!!きれー!!』
「ふっ、そうだな」
『、ねぇ、大寿くん、あそこの部分で話しませんか?』
奥の方にある崖を指差しながら言う。
「あぁ、いいぞ」
断る理由はなかった。
『っ、さすがにこの高さは怖いっすね、、』
「確かにな」
『、ここから落ちたら痛いっすかね、、』
「やっぱりお前、」
黙って頷く花垣。
『、痛いだろうな、だから俺が痛くないように守ってやるよ』
そう言ってニッと笑うと、花垣は少し驚いたような顔をした。
そして、優しく微笑んだ。
『、大寿くんが俺の事信じてくれて、本当に良かった、、』
「俺はお前に救われた身だからな、お前のことを一番に信じる」
『、嬉しいな、、』
そう言いながら涙を流す。
あいにくハンカチなんて気の利く物は持っていなかったため、袖で涙を拭う。
『俺、大寿くんがいなかったらとっくにいなかったかも』
「そうか」
『でも、俺もう無理かも、、今日で確信したよ』
『これ以上、生きても苦しいだけだって、』
『大寿くんには悪いけど、、俺は、』
「言っただろ?俺はお前に一生着いていくって」
「そして、お前のことを守るって」
「だから、気にすんな」
『、そう、、っすか、、ありがとうございます』
そして最後にニッと笑った。
『ねぇ、もし来世があるなら、また大寿くんの恋人になりたいな』
「あぁ、いいぞ、俺の隣はいつでもお前、、武道のものだ」
そう言って、武道を抱きしめた。
来世の希望を胸に、俺たちは広い広い海に身を投げた。
2人の顔は、すごく幸せそうだったらしい。
ある日、佐野はぼーっとテレビを見ていた。
〖続いてのニュースです。昨日、○○海で、青年二名の死体が見つかりました。〗
〖青年の二名の名は、柴大寿と花垣武道といい、二名は抱き合うような形で見つかりました。〗
〖そのため警察は…………〗
それ以上、佐野の耳には入らなかった。
花垣が死んだ。
その事実を知った瞬間、佐野の頭に色んな記憶が入ってきた。
兄貴のように叱ってくれた姿。
支えてくれた姿。仲間を守って くれた姿。
そして、救ってくれた姿。
色んな姿の花垣を思い出した。
今までなんで忘れていたのか。
大切なヒーローのことを。
そんなヒーローに対して、なんてことをしたのか。
恩を仇で返すとはこのことだと、身をもって知った。
色んな記憶がドッと押し寄せてきたせいか、頭がガンガンする。
そんな時、携帯がけたたましく鳴り響いた。
スマホの表示にはケンチンとあった。
「おい、マイキー、、お前も思い出したか、、」
「、うん、、全部、、思い出した、、」
「そうか、、だったら他のやつもそうなんだろうな、、」
「たぶん、、、ねぇ、ケンチン、、みんなをさ、、神社に集めて、、」
「話したいことがある、、」
今まで聞いたことの無いぐらいに弱った声。
「、あぁ、、わかった、、」
二人はフラフラと自分のやるべきことを行うために動き始めた。
今更何をしようと無駄というのに
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以上です。
すみません、メリバみたいになっちゃいました、、。
マイキーたち目線で言えば多分バッドエンドになったと思います…
機会があればまたリベンジします߹߹
ここまで見てくださりありがとうございました🙇🏻♀️՞
(2024/06/23 18:18:43)
4045文字
コメント
4件
最高!!!!
パッピーエンド描いて