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プロローグ
幼稚園の頃、私は深めの緑色をしたランドセルにかっこいい制服、そして綺麗な制靴を履いた小学生に小さいながら憧れを持っていた。
「もも、あのがっこうはいる!!」
そう親に言った時、両親は反対した。
「いい?もも。あの学校はたっくさん勉強しないと入れないのよ?土曜日は塾に行って勉強しないといけないのよ?それでもいいの?」
「うん!!!ももがんばる!!!ぜっったいがんばってあの学校はいる!」
そう言って塾に通い始め、勉強をし、受験を受けた。他の子よりも覚えるのが苦手で周りには絶対に受からないと言われた。
受験が終わり、1週間後、届いた封筒を開けると白い一枚の紙に「合格」という文字が大きく書かれており、家族みんなで泣いて喜んだ。
必要なものを買ったりしている内に、入学式がやってきた。
入学式はどきときして、緊張して。それでもわくわくしていた。これからどんな生活が始まるんだろうか。
幼いながら大きな期待と希望を抱え入学した。
1年生になり何事もなく進級し、2年生になりクラスにも慣れてきた頃、 こんな授業があった。
『中学生の自分にメッセージを届けてみよう』
小学2年生の頃だ。 まだ漢字も使いこなせていなかった私はひらがなで必死に書いた。
その手紙は将来私たちが中学を卒業するタイミングで家に届くようになっているらしい。
小学二年生の私は何を書いたんだろうか。
今、過去の私に書くならどんな内容を書くだろう。
貴方ならなんて書く?
少しだけ考えてみて。今の自分だったら過去の自分になんて書く?
小さくてまだ未熟で、大きな希望と期待を抱えてるまだ何も知らない自分になんて書く?
初めの1文。なんて書く?
私なら、きっとこう書く。
「まだ小さい私へ、生きて突き進め。」
これは、1割にも満たない私の人生と経験の話だ。