今回は番外編になっておりますので本編は進みません
少し不穏な感じになってしまいましたが重すぎる純粋な愛なので許してください
【眠れない夜】(ネス潔)世一←←∞ネス
カチッ、カチッ、カチッ、カチッ
静かな部屋に時計の音が響く
今は深夜の1時だがさっきから寝返りばかり打っていて中々寝付けなかった
今日はミヒャが2日かかる大掛かりな取材があり、帰ってきていないのでこの家には俺とアレクだけになる
あのホラー映画を見た日から俺の部屋に度々来ては添い寝をしてくる二人の体温に安心してしまい最近はいっしょに寝ているのだが二人の間でなんか約束?があるらしくて久しぶりに今日は一人で寝ているのだ
明日も練習があるから早く寝たいんだけどな‥‥焦れば焦るほど眠気が飛んでいってる気がする
そうして30分ほど布団の上で悶々としていたときだった
「ガチャ」
「…世一?眠れないんですか?」
アレクがまだ少し眠そうな口調で言う
どうやら俺の寝返りの音で起きてしまったらしい
「アレク、うん…なんか中々寝付けなくて」
それからしばらくたってアレクは何か思いついたのか「少し待っていてください」と言い俺の部屋から出ていった
ドイツの冬は寒いから布団を何重にも重ねているため音が少し大きくなってしまったのだろう
いつもは三人でくっついて寝るから寒さはあまり気にならなかったが今日は手足が凍ってしまうくらいの冷たさだ
「寒いな……」
「暖かい飲み物を用意しましたよ、世一」
「わっ!」
「そんなに驚かないでくださいよ。ちゃんとノックはしましたよ?」
ノックされてたっけ?覚えてないな…
「少し左によってください僕も座るので」
「え、わかった」
言われたとおり左によるとさっきまでは目につかなかったマグカップがアレクの手に握られていることがわかった
「ホットミルクです。今日は一段と冷えていますからね」
俺にコップが差し出される。三人でお揃いで買ったマグカップは、ミヒャが青、アレクが紫、俺が緑だ
「ありがと」
そう言って受け取るとミルクの甘い香りが香る、湯気がでていて持っているだけで温かい
一口飲むと蜂蜜が入っているのか普段よりも甘い味が広がる
飲んでいるときにアレクが俺の頭を撫でていたので体も心もポカポカしてきた
「よいちは…………」
「ん〜?」
「カイザーのこと好きですか…?」
「え?ミヒャは……まぁ好き?かな」
「じゃあ僕のことは?」
「好きだよ」
突然なんの話だろうか?アレクの言いたいことがわからないが二人のことが好きなのは本当だ
二人といるとぬるま湯に使っているようなあまーい時間が流れている気がする
前世とはまた違った関係性。だけど今の俺は前世のこいつらじゃなくて、【今】のこいつらをみている
牛乳4分の一を飲み終わり少し目がウトウトしてきた頃、アレクがもう一度俺に質問した
「それじゃあ、、僕とカイザーどちらのほうが好きですか?」
左の方を振り向くと泣きそうな、真剣な顔をしたアレクと目が合う
「………どっちも……どっちも好きだよ、俺は」
目がシュパシュパしてきてアレクの表情があまりわからない
ただ彼はとても複雑そうな、喜んでいるのか悲しんでいるのかわからない顔をしていた
「そうですか、、そうですね。」
「………さあ世一。体も温まったでしょう?もう眠そうですね、僕が隣りに居ますから安心してください」
「おやすみ世一。いい夢を」
そう言って俺の左頬にアレクがキスをした
一瞬見えたアレクはいつもと同じようなとても甘くて蕩けそうな瞳をしていた。だがその瞳はどこか濁っているようにも見えた。
【地雷】(カイ潔)世一←←∞カイザー
ミヒャエル・カイザーには【地雷】の言葉がある
これは潔世一に発言されたときのみ効果があるのだが、言われた途端に顔から表情を無くすカイザー、出ていく世一、急激に寒くなる部屋、というカオスな状態が始まるので地雷ワードは言わないでと潔に1週間に2回くらいのペースでお願いしているのだが、今日はそれすらも忘れてしまうくらいの大喧嘩だったらしい
ことの始まりは2時間前
潔が試合後の楽しみにしていた有名店の1日5つ限定きんつばをカイザーが食べてしまったことから始まった
『ふーふふんふんふんふんふふーふふーん♪』
『俺のきんつばちゃ〜ん!今食べてあげるから待ってて……あれ?』
『?!?俺のきんつばは!?』
『世一ィどうしたんだそんなに焦って?』
『あ、ミヒャあのさ俺のきんつば知らない?名前書いてたんだけど…』
『きんつば?……あ!あれかあれは中々美味かったぞ』
『………は?』
『?なんだ世一どうかしたか?』
『……………』
『世一?』
『…ミヒャなんて…カイザーなんて大嫌いだ!!!!!』
『は?何言って』
ドタドタタ
『!?世一!』
てな感じで今チームの雰囲気は世一最悪である
試合が終わって各自一旦家に帰り、昼食を取ってから練習再開というスケジュールだったため今は練習中な訳なのだが正直皆もう帰りたいと思っている…
練習再開から30分立ったのだが一向に潔がくる予感がないし、喧嘩別れしたからかカイザーの機嫌が無茶苦茶に悪い
ていうかあのサッカーバカが無断欠席って…何かあったのかな?などと心配している人もいるが大半が潔を恨んでいるところであろう
「えっ!?」
そんな中チームメイトの一人が声を上げた
「い、潔が日本に戻ったって…」
今回も見てくださりありがとうございました
まじで久しぶりの投稿になります
次回は「潔、青い監獄へ行く!」になります
やっと書けるーブルーロック編!
いつになるかわかりませんが、お楽しみに☺
コメント
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ああああああ初見ですけどすっっっっっっっっっごいすきですぅぅぅ!?!?
え、最高すぎないですか? なんですかこの作品!!! 続きが楽しみです!♥️ 頑張ってください!❤️