主要登場人物一覧
望月輝人(25)…3代目主人公 西部教育第2中隊所属 隊員候補生
片倉陵(20)…西部教育隊第1期第2教育隊所属隊員候補生
大倉悠馬(24)…西部教育隊第1期第2教育隊所属隊員候補生
水崎一躍(36)…ULTIMATE西部教育隊所属教官 第1期第2教育隊担当教官
室口翔平(58)…ULTIMATE総監本部所属 3代目総監
岸田正龍(37)…ULTIMATE総監本部所属 地方方面隊統括官
長内貴也(65)…西部教育隊隊長
和嶋幸道(40)…西部教育隊副隊長
11月20日卒隊試験が行われた。卒隊試験ではSからDまでの評価がありD以下の評価を受けたものは留年となる。
試験当日の朝、いつもと違う雰囲気が流れていた。試験監督として総監本部から数人の隊員らも派遣されており物々しい雰囲気となっていた。
午前9時初日は座学の試験が行われた。法学、国防史(自衛隊、警衛隊)などの専門教養試験が行われた。
午後になると、体力試験が行われた。握力、懸垂、立ち幅跳び、腕立て伏せなど2時間かけて行われた。体力試験が終わるとその日の試験は終了した。
候補生達は休む間もなく明日行われる面接試験、射撃試験に向けた対策を行っていた。
翌日午後11時 面接試験が行われた。教育隊での話や将来希望している職種など1人30分間質問された。
面接試験が終わると射撃試験が行われた。射撃場に集められるとそのまま1人5発ずつ発砲した。発砲し終えると、試験監督達が射的に近づき命中の正確性を確認した。
最終日となった次の日この日は、部隊行進、部隊突入、部隊整列、部隊点検などの集団行動の試験が行われた。
試験が終わるとその後1週間、総監本部で候補生らの卒隊試験評価についての会議が行われた。
全国約1050人の候補生達についての評価がここで行われるのだ。
S評価を受けた者は将来の出世も早く通常、各方面隊で研修を受けるのだがS評価を受けた者は総監本部での特別研修から始まる。
警察と違うところはそういうところだ。
採用時にキャリア、ノンキャリアとしての採用枠はなく。教育隊での成績でキャリア、ノンキャリアが決まる。
S評価を受けた者はキャリアとしてのこれからの人生が約束されている。
A評価〜C評価を受けた者は各方面隊での後期教育を受けることになる。
D評価を受けた者は、後期教育期間中、再度、前期教育の卒隊試験を受けC評価以上の評価を貰わなければならない。
D評価以下の者は前期教育をもう一度1から留年して受け直す必要がある。
1週間後卒隊試験の評価が決定された。
1050人中、S評価を受けた者は30名、D評価以下の者は15名だった。
S評価がもっとも多かった東部教育隊は総監本部からの表彰を受けた。
卒隊試験から1ヶ月後前期教育隊の卒隊式が行われた。式典が終わると担任教官は卒隊する候補生1人1人と顔を合わせ1体1で最後の指導を行った。これに涙を流す候補生達の姿もあった。
卒隊式が終わるとその後は、後期教育を行う各方面隊へ、ヘリ、バスで送られた。
出発すると教官達は敬礼しながら離陸するヘリ、出発するバスを送り出した。
「頑張れよ。お前ら」そう呟きながら水崎は敬礼した。
その日の夜各方面隊に配属となった候補生達の資料が送られた。
「失礼します。班長、資料が届きました。我々の班が担当する候補生はこの4名です」
班員から資料を受け取ると赤木はそのまま資料に目をやった。
中部教育隊第1期前期教育隊出身 河内慶六
東部教育隊第1期前期教育隊出身 松山和也
西部教育隊第1期 前期教育隊出身 望月輝人
西部教育隊第1期前期教育隊出身 片倉陵
赤木が班長を務める近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班が担当する候補生はこの4人だ。
「何人残ると思う。」
「え?何人残るって全員そのまま正隊員にするんじゃないんですか?」
「見込みが無ければすぐに辞めさせる。それが俺達の仕事だ。使い物にならん奴にいつまでも税金を与えるほどこの国も金持ちじゃねーからな」
そう言うと赤木は資料を班員に返すとつけていた眼鏡を取った。
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