テラーノベル
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「そのコトバを俺は知らない-reboot-」
attention
🦍社二次創作
軽度のグロテスクシーンあり
🍌メイン
完全リメイク作品(設定等変更多)
「Episode 2 一条の涙」
基地に戻って、夜食を食べて、報告などをして、寝る。
また朝が来て、朝食を食べて、戦場に駆り出される。
ずっとずっと、それの繰り返し。
でも、今日は違った。
「おんりー、お前はこの軍を辞めろ。」
突きつけられたのは辞表だった。
藁半紙に乱雑に書かれた内容は、俺をこの軍から解雇する事、二度と再雇用はしない、という事だった。
「なぜなのですか?僕は…」
「敵の兵士と会話するような奴はこの軍に居たらいけない。わかるでしょ?それくらいは。」
言い訳は、許されなかった。
「君が何を言ったのかはわからないけれど、目撃した兵士がいる以上、君がスパイの可能性を考えないといけない訳よ。」
荷物を適当にまとめたら、俺は軍の基地から追い出された。
さて、俺も今日から民間人か。
軍服の紋章を全て服から乱雑に外し、そのまま川に捨てた。
バックパックに入った荷物は軽いのに、何故か身体が重かった。
夢を見た。
悪夢。
「かあさん、とうさん…いかないで…」
両親は振り向いてくれない。闇の中を、静かに進んでいき、消えていく。
瞬きをした時、目の前に青年…おらふくん、とかいう奴が立っていた。
「…僕達の軍は、必ず勝つ。でも僕は、勝ち負けなんかにこだわっちゃいないんよ。やけど、あの人達は違うから。」
この前に話した言葉が蘇る。
そうか。
あいつらは、
あの化け物達は、
俺から全てを奪うんだ。
許さない。許せる訳がない。
まあ、そんな事はどうでもよい。
あんな戯言をほざく馬鹿は 全員、俺が滅ぼしてやる。
その日、一人の少年は立ち上がった。
激しい憎悪の感情を胸に。
ただ一つの、彼の宝、煌めく刃を手に。
「ほーん、あれはすんごい大物だねぇ。あ、menもうそのステージクリアしたの?はやいね〜。」
北軍最終防衛ライン監視塔。
そこには、サイレンが鳴り響く中にも関わらず、悠長に過ごしている輩が2名いた。
「いやぁ、俺も流石に仕事しないとだから、マジで助かるわ。代理プレイさんきゅー。」
サングラスを上げ、双眼鏡で遠くを見据える男。容姿端麗にも関わらず、気怠げな表情と雑な身なりがそれすらも台無しにする。
「…どんな奴が来たんすか?」
「ええっと、子供?おらふくんより少し年下くらいだな。」
コツン、と小さく音が鳴る。もう一人の男が、手にしていた操作用タッチペンを落とした。
「は?」
「いや、マジなんだって。ほら」
そうして双眼鏡を受け渡し、男は示された方角へと目を向ける。
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およそ5キロ先。倍率を上げすぎてぼやけてしまっているが、確かに少年らしき姿が一人でこちらへと歩む姿が見える。
此方側の軍の重要防衛ラインとされる軍事境界線を、平然と越えている。
それが意味する事は、容易に理解できた。
「まさか前衛の軍を殲滅した…って言うんすか?」
「そうだろうねぇ。本当、ぶっ飛んだ子供だよ。」
先程トランシーバーが知らせたのは、一人の男が軍事境界線を越え、後衛の軍との戦闘に入ったという情報。
「はは、ぼんさんそろそろ連絡しないとじゃないっすか?」
「え?ドズルさんならそんくらい知ってるでしょ。」
交代してしれっと職務を放棄したぼんじゅうる。そして、おおはらmenという男は、遠くを見つめて呟く。
「本当、俺達って怠惰の極みですよね。これがバレたらクビになりそうですよ?」
「いや、俺達はドズルさんのお墨付き人材だから問題なし!」
とんでもない話である。
「ははっ、ぼんさんらしいですね。」
「思ってもないでしょ、それ。」
乾いた笑い声だけが、無機質な石レンガの塔に木霊した。
少年は、歩みを止めない。
「ふーん、元兵士、15歳ね。身体は未熟そうだけれど、力はあるんだね。」
「で、君の息子なんでしょ?この子。」
「おんりー…」
手を鎖で結ばれ、よれた服をその身に纏う男は、懐かしいものを見る目をしていた。
「へぇ、おんりー、ね。」
そういえば、おらふくんが提供した情報にそんなのもあった。
彼には偵察部隊も兼任してもらっている。
軍事境界線周辺での接近があった、という件は話には聞いていた。
「…緊急会議を開くから、幹部を召集して、準備して。」
側近に頼んだ元帥は、革張りの椅子に凭れ掛かる。
少年の表情は、強い憎悪と怒りが表れていた。
ただ、それだけじゃなくて。
少し幼くて、あどけなさも残った顔には、寂しさが滲み出ていた。
息を吸って、 ゆっくりと吐いた。
何故かは、わからない。
ただ、少し心が落ち着く。
父さんがくれたこの剣があれば、あいつらとでも闘える。
そんな根拠のない自信が、俺を包む。
北軍基地最終防衛ラインまで、後1kmを切っていた。
次回 Episode 3 絶望的終焉
コメント
3件
うへへへへへ あ、違うミスった ねえマジで好きなんだけど!!!!! 浅間さんが。
うわっ、めっちゃ重い展開だ...。主人公が理不尽に軍をクビになって、しかも両親を奪った相手への憎悪を胸に立ち上がる感じ、胸が締め付けられたわ。特に「あいつらは俺から全てを奪うんだ。許さない」ってとこ、まだ15歳なのにそんな覚悟しなきゃいけないのかって思うと切ないな...。でも父親の剣を握って進む姿はカッコよかった!次回タイトルが「絶望的終焉」って不穏すぎて続きが気になる🔥