主人公 🎼🌸
「んんッ……」
「朝ッ……?」
窓から差し込む、朝日で俺は起きる。
何も無い、誰にも興味を持たれない、そんなつまらない一日を俺はまた繰り返す。
でも、この日は違った。
「学校行かなきゃ、、」
「行ってきます。」
誰もいない、俺しかいない、そんな空間に今日も挨拶をして、家を出る。
一人でいることは気楽だ。
あんな集団、何が楽しいのか、俺には到底分からない。
「おい!いるま置いてくなよ!」
「わりぃwだってなつおせぇんだもんw」
「そー!遅すぎだよなつくん!」
「小雨ちゃんも遅かったけどねw」
「うんw」
何が楽しいのか、俺はそんな集団を追い抜いていく。
そんなことを思いながらいると、学校に着いてしまう。
いつも通り、画鋲が落ちてくる靴箱を空け、そこに入っていることの無い上履きを探し、ゴミ箱に入っていることを確認し、職員室まで上履きを借りに行く。これが俺の朝の日課だ。
バシャン!
「キャハハwまた引っかかってるw」
「馬鹿すぎでしょw学ばないのw?」
「おい!汚ぇから掃除しろよ!w」
「わかりました。」
掃除をして、更衣室に着替えに行く、、
(なんで俺がこんな目に……)
更衣室に入るとすすり泣く声と、血の匂いがした。
「えっ……?らんくんッ……?」
「こ、さめ……?何してッ!?」
「誰も止めてくれない!こさめが何をしても!いるまくんも!なつくんも!みことくんも、すちくんも!」
「こさめがどれだけ、自傷行為をしても!誰も止めてくれない!」
「こさめがやりたいならやればいい、でも少しずつ減らしていこう。それで終わり、、」
……、そんなこと……?
でも、ここで俺が止めてあげなきゃ、こさめは暴走するんだろうな……
「そうだったんだね……」
「こさめ、辞めて?もうやめよう?俺が手伝うから、ね?」
「らんくんッ……、うんッ……」
……、めんどくさい……でもこれでいいだろう。
「ほら教室戻りな?」
「うん、ありがとう……」
なんで、なんで、俺が、
人の命になんて興味なんかない……
自分の命にも、
そう思いながら、着替え、教室に戻る。
教室に着くと、既に授業は始まっていて、俺は、席に着く気が無くなった。だからそのままサボってしまおうと思った……
屋上に着くと、2人の人が、フェンスを乗り越えているのが見えた……誰なのかよく見たら、それはいるまとみことだった。
「何、してんの……?」
つい、声をかけてしまった……
かけるつもりなんてなかった。だけど、ほっておけなかった……
「らん。もう疲れたんだよ……」
「俺たちはこさめちゃんを止めてあげられなかった……」
「だから、余計に小雨を傷つけてしまった。」
「仲間なのに、なんもしてあげられんかった。」
「寄り添ってあげることも出来んかった……」
「……、こさめは、こさめは、自分で変わろうと頑張ってるよ。」
これは嘘じゃない……ホントのことだ。
「こさめはみんなに止めて貰えなくて、泣いてたけど、みんなのために変わろうと、自分で頑張ってるよ。」
「それを知らずに死のうとするとか、自分勝手。」
「早く、こさめに謝ってきなよ……」
「ッ……、、」
「そうだったんだぁ……、ありがとうらんらん……」
「あぁ、ありがとう、らん」
ふたりが屋上から去っていく……
また人の命を救ってしまった……
俺には関係ないのに、なんでこうも、、
そう思いながら、俺は昼休みまでの時間を屋上ですごした……
放課後、体育館裏に行くと、互いの首を絞めて死のうとしている2人組を見つけてしまった……
すちとなつだった。
2人は俺に気がつくと驚いた顔をしていた……
「らん。。なんで……」
「2人こそ、何しようとしてるの?」
「こさめの苦しみにも、いるまとにことの苦しみにも何にも、気がついてあげられなかった……」
「そんな俺らに生きてていい資格なんてない……」
出た、まただよ……
なんでそんなに死にたがるの?
お前らを必要としてる奴はこの世界中にいるじゃん……俺と違って……
なんで……?俺に教えてよ……
「なんで、それだけで死のうとするの?」
「気がついてあげられなくて、、それなら次からもっと気にかけてあげればいいじゃん。」
「少なくとも、3人は自分から変わろうとしてる。」
「でもふたりは変わろうとしてない」
「自分で変わろうとしない限り、2人はいつまでも3人のことに気がついてあげられないし、罪悪感溜まるだけ……」
「それでふたりが死のうとするのは自由だよ?」
「でも、ふたりが死ぬ事で、悲しむ人がいることも考えなよ……少なくとも、あの3人は絶対に悲しむからね、」
「らんッ……、」
「らんらん……、」
「「ありがとう!!」」
ふたりが駆け出していく……
ほらまただよ……人の命に興味なんかない……
だけど、ひとの命を救ってしまう。
意味がわからない……
でも、今日はとにかく疲れた……
俺も、明日こそ、この世界に”さようなら”って大きな声で言ってやろう。
この世界に未練なんてないんだから。
次の日の朝……
学校に行くまで、今まで通りのときを過ごす……
昼休み、俺は全てを終わらせる。
もううんざりだ、虐められる人生にも、救いたくもない人を救ってしまうのも……
もう疲れた……
昼休み……多くの生徒が校庭で友達と遊び始める時間
おれは屋上に行き、屋上のフェンスを乗り越える。
数名の生徒がそれに気が付き、先生を呼びに行く……
でも、そんなのもう手遅れだ……
あぁ、楽しかった……
もう何も思い残すことは無い。
この世界へ
俺からの最後のメッセージ。
来世こそは……人に愛されて、幸せに行きたい……、
「らーん!!収録始めるぞ!」
「らんらんー!」
「らんくん早く〜!」
「らんらん〜、始まっちゃうよー!!」
「遅せぇよらん!早くしろー!!」
「ごめんみんな!」
「よしっ!始めようか!!」
はい!しゅーりょー!
よくわかんないお話になっちゃった……w
一応学パロ死ネタでした!
見てくれてた人達に感謝です!
コメント
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嘘。こんなに最高な読み切りに出会えるなんて…もう俺のアカウントで書いてください
1部、"みこと"が"にこと"になってしまっています!大変申し訳ありません!