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「…君はだれ?」
そう問いかけた。
「桜。」
彼女はそう言った。桜(さくら)と言うらしい。優しい笑顔で微笑みかけていた、儚い女の子だった。ここら辺の人ではない、どこからきたのだろう、迷子だろうか。
「どうしてここに?」
「…」
桜はなにも答えなかった。答えたくない事情でもあるのだろうか、深くは問わず質問を変える。
「桜ちゃん、好きな食べ物はなに?」
「飴が好き」
「幼馴染の人と私と桜ちゃんで一緒に飴食べにいかない?」
仲良くなるきっかけになるかもしれない。
桜は今すぐにでも消えてしまいそうなくらいふわっとしていて、どこかにすぐいなくなってもう2度と会えないかもしれないと思った。この子、お友達とどこか違う、私と似ているところがある。手放したくないと思った。桜の返事はOKだった。なぜ微笑んでいたのかはわからないけれどもっと仲良くなってその理由もかけたらいいな、なんて期待を持ちつつ蒼のところへ向かった