「わ〜っ凄い!」
なんと僕の目の前には豪華なスイーツ達が並んでる
色とりどりのクリームやフルーツが盛り沢山だ
言ったらいけないけど着色料ヤバそう(笑)
でも悪魔的に美味しそう
これは食べてみるしかない!
と、僕はイチゴがたくさん乗ったパフェに細長いスプーンを挿した
「頂きますっ」
パクッと食べたら………なんか、あの、あれだ。
ヤバい字幕が出てこないよ
でもなんか凄い美味しい…家で出るスイーツ達は栄養バランスを重視した甘さ控えめの上品なスイーツなんだけど、このスイーツ達はもう糖!糖!糖!って感じ!「甘い」で殴りかかってきそう…、!
いや本当殴られた気分……
こんなに甘さがガツンと来るんだ…!
[どうですか?アキト様、美味しいですか?]
「!、とっても美味しいよ!」
[あらあら、お口にクリームがついてらっしゃいますよ。拭くのでジッとしていてくださいね]
「んむっ、んん……んっ…」
[はい、綺麗になりましたよ。焦らずどうか、よく噛んでゆっくりと食べてくださいね。]
「ん…ありがと!」
「……リック…これはなんだ…?」
〈アヤト様、それはコーヒーフロートと言う物でございます。〉
「上のはアイスクリームか…」
〈少しアイスクリームをコーヒーに溶かしてストローでお飲みください。まろやかで美味しいですよ〉
「あ、あぁ…」
「頂きます…」
〈冷たいのでゆっくりと飲んでくださいね〉
「ぅん…ん、んん…」
【どーだ?】
〈美味しいですか?〉
僕も気になって兄さんを見る
「あ、あんっまぁ……、」
苦虫を噛み潰したような顔でそう言う
凄い顔だ……
眉間にシワが寄ってる(笑)
〈おや、〉
【ど、どうしたアヤト!】
「……すまない、そこのお嬢さん…コーヒーのブラックを1つ頼めるかい…」
【…………お前…甘いの苦手だったんだな…】
「し、舌が溶けそうだ…アイスクリームでは無く、私を溶かそうとしているのかい……」
「とにかく、私はもう十分だ…。砂糖やらの過剰摂取は苦手だね…」
なんだか以外だ、兄さんはまだ14歳だから甘いのは結構好きだと思ってたのに。
母さんのプリンとか喜んで食べてたのな。
それにしても「甘い」って言ってる時の兄さんの顔面白すぎて泣ける……(笑)
【あ、じゃあアヤトが飲み差しのコーヒーフロート?ってヤツ飲んで良い?】
「あぁ…いいよ、」
と、兄さんがコーヒーを飲みながら了承する。
【頂きまーすっ…ん、ゴク】
その時クーリーの顔が光った。
というかなんだこの表現、でも顔が輝いたような感じがする。好きな味だったんだろうね。
【ん〜〜!俺コレ好き!甘くて美味しい!】
「そ、そうかい…」
クーリーが目を開いてパチパチと瞬きした眩しいくらいの笑顔でそう言う。
兄さんは若干苦笑いだ。
【なぁベリーも食べてみろよ!美味しいぜ?】
《えぇっ?!俺ぁ良いですよ、どうぞ食べてください》
【んだよ、一緒に食べたほうが美味いのにさ…】
それは同感だね
皆で食べた方が美味しいに決まってる。
《ぅぐ…あ、じゃあ…一口だけ…》
【ほらよ、】
《んぐっ…ゴクン、》
《急に口に放り込まないでください!》
《あ、でも美味しい。》
頬を赤らめて笑って言った、案外可愛いね。
【だろ?】
《そうっすね、!》
「セルもいる?」
2人が羨ましくなっちゃった、僕ももっと美味しく食べたいからね。
[よっ…よろしいのですか、?!]
「うん!良いよ〜」
[で、では一口ほど…ぁむっ…]
[んん…ん、ゴクン…]
[甘くて美味しいですね…!]
「でしょ?ふふっ」
「……リックも食べたいという意思はあるのか?私は食べないが食したいなら頼んでいいよ。」
あ、兄さんも。
置いてけぼりは嫌いだもんね。
〈え、しかし…〉
「執事の要望にも応えるのが真の主だろう」
〈良いのですか?〉
「あぁ、良いよ」
〈では、これを……〉
「ん?これかい?」
それらしい言葉を並べてそう言った。
リックの指はコーヒーと一口サイズのキャラメルを指していた。
キャラメル好きなのかな?僕も好き!
「キャラメル…、お前案外甘い物好きなのか?」
〈え?あぁ…いや、母がよく食後のおやつに出してくれていたんです。それから結構好きになりまして〉
「へぇ…」
キャラメルかぁ…食後のおやつに出てくるなんて羨ましいな。僕も食べたい…
[そう言えばアキト様、チョコソースはお掛けにならないのですか?]
「チョコ?なんで?」
[トッピングとして付いてあったのですが…]
「えぇっ?!知らなかった…美味しいの?」
[多分、何分私もこう言った食べ物はよく食べませんので…]
「へぇ〜、じゃ掛けてみよ」
途中まで食べたパフェにソースをかける
なるほどこれぞ味変と言う物だ。
味はいかがな物だろう
「んっ、ん〜!なにこれ美味しい!チョコ美味しい!」
[そうでございましたか!良かったですね]
僕達は少しばかり、ここで時間を潰した。
[そろそろ帰りましょうか御三方、]
「ええっ?もうそんな時間なの?」
[街へ出かけると言う要望だったので門限が15時となっております]
【えぇーーー!まだ14時半じゃん!大丈夫だよ】
[いえ…クーリー様、15時までに帰らないとですので……。]
【えー…、】
「また来れるさクーリー、時間に空きが出来たら私がまた連れて行ってあげよう。」
【ちぇー…】
楽しい時間程すぐに終わる…という物か。
さっき街に着いた感覚だがもう結構な時間過ぎている。心残りはあるが、もう帰るとしよう。
さてさて帰りの車の中、僕は想いに伏せていた。
バタバタとしていた時間に一区切りが付いた気がして、この9年を振り返っていた。
まさか転生して魔術師の家に産まれ落ちるとは思ってもいなかったし転生するとも思っていなかった。
そして、家族が殺されると言う事も。
必死になって生き永らえさせた兄さんと僕は人間では無くなってしまったし、新しい兄弟として僕らの目と片腕を食べた妖精が加わるとは誰が想像できていただろう。
その上、急に貴族になって、マナーを叩き込まれて
クーリーは人の姿になっちゃうし……
コツン
ん?
見るとクーリーが眠ってしまって僕の頭に頭を置く
お疲れ様だね、
またコツンと言うと兄さんも眠ってしまっていた。
皆今日は疲れちゃったんだね。
それにしても…2人が寝てたら僕も眠たくなってきちゃった…。屋敷に着くまでまだかかるし、少しだけ…
「……Zzz…Zzz…」
おまけ
[あら?アキト様達寝てしまいましたか…]
《そりゃ、実質初めての街だもん。疲れちゃったと思うね。》
〈寄せ合って寝ていらっしゃる……もしや寒かったろうか?〉
《リックちゃんはマジメね〜、多分…それ以外にも理由はあると思うよ。》
[ふふっ、リック君は少しお固いですからね]
〈なんだと、?!〉
《ちょっと、しーっ。御三方が起きちゃうでしょ》
〈あ、あぁ…〉
《ま、早く帰って休ませてあげないとだね》
[そうですね]
〈あぁ〉
[そう言えばクルト様に報告書を提出しなければ]
《期限日って明後日だよね》
〈あぁ、ベリー、お前ちゃんと出すんだぞ〉
〈魔界の執事学校でのお前の成績を思い出すと涙が出てきてしまうな〉
[あの時は貴方が専属に選ばれるか不安でした……。3人でなりたいと言う野望が薄れてしまうかと…]
《ちょっと、もう昔の話でしょー?黒歴史掘り下げないで貰ってもいーいー?》
〈ははっ…それもそうだな〉
[ふふふっ、早くお着けしませんとね]
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