テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
あらすじ
人が住まぬ町、五月雨町では一匹の猫の生命が誕生した──
この話はその猫の波乱万丈な人生や人間という生物の関わりを描いた物語である。
「にゃぁ」
一鳴きをして生まれたのがまろんだった。
五月雨町。そこには人は住まない。
何故ならば──
妖の存在があるからだ。
ふわりと宙を舞うように地面に着地したまろんは大きなパノラマのような街を独り彷徨う。
何故ここに生まれたのか。母親は誰なのか。幼いまろんには知る由もなかった。
大きな大地を駆け巡る。
走っているうちに夜になってしまったようだ。
寝る場所もなく、助けてくれる者もいない。
独り静かに丸まって眠る。
自分の尻尾が鼻先に当たってくすぐったい。
深い眠りから覚めると森の中にいた。
「なんで?昨日は広い草原にいたはず…」
まろんは少し戸惑った。
その時、風が吹いた。
春の風だった。
柔らかかった。
生まれて初めて「風」というものに出逢った。
人によって切られた丸太の上にちょこんと座る。
切残しがあるのか少しザラザラする。
地面の葉が舞った。まるで踊っているようだった。
まろんはまだ知らなかった。
この後自分に襲いかかってくる災難を─
初めての小説です!!
下手は承知の上です、ごめんなさい!
ちなみに風の部分ではMrs.GREENAPPLE様の「風と町」をイメージして書きました!
これから頑張ります!
コメント
2件
第二話、読んでいただきありがとうございます。 続きはお楽しみに! 頑張りますので!
わあ、第2話、素敵でした……!猫のまろんくんの視点で世界が描かれているのがとても新鮮で、特に「生まれて初めて『風』というものに出逢った」という一文に胸がぎゅっとなりました。まだ何も知らない小さな命が、柔らかい春の風に触れて純粋に驚く――その瞬間のまあるい温かさが伝わってきます。木の切り株のざらつきや、葉が踊るような描写も瑞々しいですね。初めての小説とは思えない、優しい世界観。続きがすごく気になります!🌷