「静岡」
大きな日本家屋に響く、人を殴る音
花瓶の割れる音
花弁の散る音
雨の音
好きじゃない
「私、やっぱ琴続けたいな…」
✂︎——————キリトリ線—————–✂︎
私は山奥の村、〇〇村の大きな日本家屋に住む
特技は琴だった独学で弾いてた琴
私は琴が好きだった
でもある日
母「アンタ、ほんとにその琴の演奏が上手いと思っているの?」
私「え…?」
母「そもそも楽器の音なんて不協和音よ」
母「夜中にそれやられてうるさくて仕方ないの!」
私「それが、どうしたのですか?」
母「この琴売るわ」
私「え!待ってください!これは私が買ったものですよ!売るのはやめてください!」
母「うるさいわね!」パチン!
私「!」ヒリヒリ
母は反抗する私にイラついて私の頬に平手打ちをした
私「か、母様…」
母「何よ今から売りに行くのよ」
私「ッ…」
私「分かりました…」
母「それでいいのよアンタは」
私が人生で聞いた音で1番好きな音が、琴だった
私「琴やめたくない…」
それから私は勉学、所作、武術など興味のないことを教え込まれた
私「(琴がやりたい)」
私「18に家を出よう」ボソッ
私はその宣言どうり、18の誕生日に家出した
私は家で、琴を弾いたり、ピアノを弾いたりしていた
ある日ドアが叩かれて
コンコンッ
私「?」
私は琴の演奏をやめて確認をしに行った
母「あら、やっぱりココにいた」
私「えっ母様…?」
母「アンタの婚約者が決まったわ」
私「婚約者…?」
その婚約者は、山梨に住んでいるらしい
私「お見合い…ですか…?」
母「ええそうよ相手に自分を魅せなさいでないとあなたの家にある楽器は全て売らせてもらうわよ」
私「ッ…」
私「分かりました」
お見合いの前日私は都道府県に選ばれた
静岡県になった
「しーず!」
「静岡」
「静岡クン」
「静岡サン」
「静ちゃん」
「静岡」
「静岡!」
ちなみに婚約者とは結ばれてます