きりやん視点
問いかける言葉が届かないことなんて知っていた。
kr「なぁ、スマイル。」
彼の名前を何度呼んだところで、彼から返事が返ってくることはない。
どれだけ手を伸ばしても、彼に触れられない。
sm「きりやん?」
耳の聞こえない彼には、俺が何をしたいのかすらも、何をスマイルに伝えたいのかも。
俺の声は彼には伝わらない。
sm「呼んだか?」
スマイルは決まって俺にそう問いかける。
そんな俺はスマイルが居るであろう場所を見つめるだけ。
そんなことしか出来ないのだ。
kr「スマイル。」
彼の目線が俺の口元に刺さる。
頑張って何を伝えようとしているのかを当てようとしているのが伝わってくる。
kr「好きだよ。」
きっとこの気持ちが伝わることはないんだろうな。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!