最近無性にイライラすることが増えてきた。
理由はもう自分でもわかってる。
仕方がないことだっていうこともわかってる。
でもどうすることもできない程にイライラが募っていってしまう。
「ソンハンビンさん!少しいいですか?」
「はい!どうしたんですか?」
ほらまたイライラが募ってく。
俺の恋人であるハンビンは誰が見ても可愛いし愛嬌もある。おまけに恋人という贔屓目を抜きにしてもイケメンだ。
だからモテるの仕方がないことだと思う。
とはいえ…
「あ、今の女性スタッフさん、またハンビニヒョンを呼び出しましたね」
「あの感じからして惚れてるっぽいもんな」
「まぁハンビニヒョン、イケメンだもんね」
「……はぁ」
そう、さっきハンビナを呼び出したあの女性は明らかにハンビナに惚れているのだ。
だからなのかハンビナを呼び出しては仕事に関係ない話をばかりしている。
本当に頻繁に呼び出すもんだから、最近は俺との時間も減ってきて話すこともままならない状態なのだ。
仮にもアイドルという仕事をしている身。
断ろうにも、この芸能界という業界は評判が全てなので断った腹いせに変な噂を流されては困る。
それは俺も理解しているのでハンビナにもあの女性にも何も言えない立場なのだ。
そう、理解はしている。
ただ、理解と自分の感情をコントロールするのとでは話しが別なのだ。
宿舎でイチャイチャできたらまだ楽だったろう。
でも有難いことに、第5世代のスーパールーキーアイドルとして俺たちは忙しいほどのスケジュールをこなしている。
そうなってくると宿舎に帰ってくる時間も別々になってくる訳で、ハンビナとはすれ違いの日々が続いている。
だからこういうグループそろっての仕事の時に思う存分ハンビナをチャージしたいのに、ああもハンビナを取られては苛立ってしまうのも理解して欲しい。
「ハオや、大丈夫か?」
「ジウンイヒョン…これが大丈夫そうに見えますか?」
はぁとため息を吐く俺の肩を叩いて励ましてくるたのは長男のジウンイヒョンだった。
苦笑いをしているヒョンに俺はこれまで溜めていたものを愚痴ることにした。
「これは仕方がないことだってわかってはいるんです。わかってるんですけど……ハンビナ不足過ぎて死にそう…」
「まぁこればっかりはなぁ…あ、でも確かマネヒョンが明後日にハオとハンビナは2人揃って休みに変更になったって聞いたぞ?」
「え?!」
「確実だとは思うけど、後でマネヒョンに聞いてみたらどうだ?」
「そうします。ヒョンありがとう!」
この後マネヒョンに確認してみたら本当に2人共休みだったのでこれはチャンスと思った俺は早速ハンビンに明後日、一緒に過ごそうと提案した。
ハンビンは照れながら もちろんですと言ってくれて俺達ふたりは明後日のオフを待ち遠しく感じながら仕事を励んだ。
明後日こそ、ハンビンを思う存分味わってやる。
_____________
「それじゃあ行ってきます」
「いってらっしゃい。頑張ってきて」
最後に宿舎を出るマンネズ達を見送ると宿舎はシーンと静まり返った。
俺たち意外のメンバーは泊まりがけで仕事らしく、みんなで夕食を食べた後ジウニヒョンから順に仕事にでかけていった。
皆が仕事をしている中、自分達だけが休むのも如何なものかと思ったがそろそろ本当にハンビン不足で死にそうなので今回は思う存分みんなに甘えさせてもらった。
「みんないっちゃいましたね」
「そうだね。お風呂はもう済ましたし、映画でも見ようか」
「それならゼロコーラ持ってきますね」
「ん。じゃあ俺は準備しとくね」
さて、ここまでは作戦通り。
今ハマっている映画は海外のものなのだが、なにせ海外映画は大人向けなシーンが多い。
それを見てムードを作り、そのまま……という流れにしようと思っている。
「ヒョン、お待たせ」
「ありがとう。準備できてるよ」
ちょうどDVDをセットし終えた所でハンビナが戻ってきた。
2人で並んでソファーに座り、早速鑑賞を始める。
ムード作りのためとはいえ、この映画は単純に好きなのでついつい見入ってしまう。
それに目的のシーンはまだなので、それまでは思う存分にこの映画を楽しもうと思っていた。
のだが……………
「……………」
先程から妙に左肩が重いと思い、見てみればハンビナが俺の左腕に腕を絡ませ、左肩に頭を乗せている状況だった。
普段はそんなことをしないハンビナが、こんな甘え方をするなんて珍しくて映画なんかそっちのけになってしまう。
なにより、頭をぐりぐりと肩に押し付けてくるこの生物が可愛くて仕方がない。
「………ハンビナ?」
「んー、どうしたんですか?」
「珍しいね、こんなふうに甘えてくるの」
「……だめですか?」
そういって上目遣いをしながらムスッとした様子で見上げてくるハンビナ。
正直いって今すぐにでも襲ってしまいたい。
これ以上は映画を見る余裕もないので、リモコンでテレビの電源を消す。
すると、ハンビナが俺の膝に跨るように座り直し、首に腕を回してきた。
目線が合わさり、甘い時間が流れる。
「んっ……」
ほぼ同時にお互いが顔を近づけ、唇を合わせる。
ちゅ、ちゅとしたリップ音が部屋に響く。
やがて可愛らしい音は俺達が舌を交わせた事によって水音に変わり、吐息が加わってきた。
久しぶりの深いキスなので俺はハンビナの口を舌全体で味わった。
歯、下顎、上顎、舌………それら全てを舐める度にピクピクと肩を震わせる俺の可愛い恋人。
しばらく堪能し唇を離すと、ハンビナはハァハァと肩で息を吐いていた。
俺は先程から気になっていたことをハンビナに問いかける。
「ハンビナ、そんなにこれ欲しい?」
「あッ……♡」
ハンビナの揺れている腰に自分の固くなったものをグッと押し付けると、可愛らしい声が聞こえた。
キスの間俺のものにずっと腰を押し付けていたハンビナが可愛くて仕方がなかった。
グリグリと当ててきては腰を揺らし、そんなハンビナを見ようと目を開けてみれば物欲しそうな顔をしていた。そんな恋人に興奮しないやつはいないだろう。
「ね、ハンビナ。どうして欲しい?」
未だ物欲しそうに揺れている腰に自分のものを押し付けながら返答を待つ。
我ながら意地悪だなとは思うが、ハンビナが可愛いのが悪い。
「っ……ヒョン、が…ほしいッ♡」
「ん。よく出来ました」
可愛らしい回答をしてくれたご褒美に ちゅっとキスを送り、お姫様だっこをして自分の部屋に向かった。
______________
「ふ…んッ、んんっ」
部屋のベッドにハンビナを押したし、またキスを再開する。
今度はさっきよりも深くキスをし、その間にパジャマのボタンを外していく。
「もうこんな風になってる。そんなに気持ちよかった?」
既にたっている胸にある2つの突起を弾く。
すると可愛らしい悲鳴が上がったので、さらに弾いたり強く摘んだりした。
「んッ♡……ヒョン、やぁ…」
「やじゃないでしょ。こんなに気持ちよさそうにして」
更にその突起で遊んでいると突然ピコンッと音が聞こえてきた。
「?」
何の音だと気になり、音がした方に目を向ければそこにはサイドテーブルの上にあるハンビナのスマホの画面に何やら通知が来ていた。
覗いてみればそこには
『ハンビンさんやっぱり面白いですね笑。よければ今度一緒にお食事どうですか?…なんちゃって笑』
というメッセージと共に、女性であろう送り主の名前が映されていた。
「…………は?」
聞かなくてもわかる。
きっとこの送り主は、ここ最近頭を悩ませているあの女性スタッフなのだろう。
段々と仲良くなっていっているのは見てればわかった。
恋人が狙われるのはあまり良くないが、スタッフと仲良くしといて越したことはない。
だから多少は目をつぶっていた。
が、まさかカトクを交換していたとは知らなかった。
それに加え、この内容からしてカトクでたくさん会話をしているのだろう。
「……………」
「…ヒョン?」
ただでさえいつも邪魔されているのに、なぜこういう時までも邪魔されなきゃならないんだ。
しかも俺に内緒でカトクまで……
今まで溜め込んでたものがプツンと切れた気がした
「ハオヒョ…」
「ハンビナ、これどういうこと?」
スマホをハンビナの前に出す。
すると彼は あ、と言わんばかりの顔をした。
「ご飯を誘う関係になってるなんて知らなかったなぁ。しかも俺に内緒でカトクまで」
「ち、ちが…っ」
「ハンビナ」
言い訳をしようとするハンビナの言葉をさえぎり名前を呼ぶと、ビクッと怯えたようにこちらを見上げてくる。
あぁ、本当にかわいい。
でもね、もう遅い。
「お仕置ね」
__________
hb side
「あ”ッ♡…ヒョ、ン…まっ♡」
「んー?」
「はなし、を…っ、あッ♡」
あれからずっとヒョンにひたすら奥を突かれ、イキ地獄という名のお仕置をされている。
言い訳をしようにも話を聞いてもらえず、気持ちいいところだけを突いてくる。
ハオヒョンが最近イライラしている事は気づいていた。
別に僕だってハオヒョンとの時間が邪魔されて嫌だと思わなかった訳じゃない。
でもこれは仕事で、僕達はアイドルだ。
ヒョンもそこは理解しているので、僕とあのスタッフとの関係にあれこれと言ってはこなかった。
でも、だからこそ少し寂しかった。
自分が我儘だってことも、矛盾していることもわかってる。
しかし、恋人に嫉妬してほしいと思うのはごく普通のことなのではないだろうか?
そう自分を納得させた僕は女性スタッフとカトクを交換し、ヒョンに嫉妬してもらおうと思ったのだ。
でも一体どうやって嫉妬させようと思ってた矢先に久しぶりのハオヒョンとのオフが来た。
もちろんそういう事も久しぶりな訳で、さっきは我慢できずに僕から甘えてしまった。
でも、あまりに気持ちよすぎてすっかり忘れていたのだ。
ハオヒョンにカトクを交換したと報告していないことを。
そして、相手との距離も前よりかは近くなったことを。
僕のスマホがピコンと鳴った時まさかと思い恐る恐る様子を伺ってみれば、そのまさかが当たり、案の定、ヒョンはめちゃくちゃ怒っている。
あぁ、ヒョンになんて説明をしよう。
「ふーん、考え事なんて余裕だね?」
「んぁ”?!♡」
そんなことを考えているのがヒョンに伝わっのか、先程よりも激しく奥を突かれる。
「まっ♡イクッ…いっちゃ、♡♡」
「あ”ァッ…♡♡ビクビクッ」
何度目かわからない絶頂を迎える。
ハオヒョンはイッている最中にもかかわらず、どんどんいい所を責めてき、体はずっとビクビクしたまんまだ。
「まだへばったらダメだよ。お仕置きなんだからね」
「…ッ?!♡♡」
コツンと壁のようなところにハオヒョンのものがあたった瞬間、今までにないほどの強烈な快楽が襲ってきた。
これはまずい
「あ、締まった。ここ久しぶりだもんね?」
そういって更に壁をノックするかのようにトントンと突いてくる。
「ま、まッ♡…ヒョン、やっ♡」
頭の中で警報が鳴る。
前に1度だけ味わったことのあるあの快楽。
頭の中がバカになるほどに全身が快楽に襲われ、このまま壊れてしまうのではないかと本気で思ったくらいだ。
あれをまた味わうのかと思うと、冷や汗がでてくる。
しかし、必死の抵抗は虚しく、ハオヒョンはにんまりと笑いながらこう告げた。
「一緒に気持ちよくなろ?ハンビナ♡」
ゴプッとお腹からなってはいけない音が聞こえた瞬間、頭の中が真っ白になるほどの強烈な快感が押し寄せてきた。
「ッ~~~♡♡♡♡」
声が出せないほど気持ちよくて呆気なくイってしまった。
背中を痛いくらいに反らし、快楽の波をなんとか逃そうとするも全く効果は無い。
ゴツゴツと奥をつかれ、気持ちよすぎてもう言葉をでてこない。
「あ”…♡んっ、ん”っ…♡♡」
もはや突かれる度にイッてしまい、怖いくらいに快楽が永遠と襲ってくる。
「可愛い。中、ずっとビクビクしてる」
「あ”ァ、だめ♡♡こわれ、ちゃッ♡」
「壊れちゃいなよ。俺がずっと面倒見てあげるから♡」
気持ちいい以外の感情とハオヒョンのことしか考えられない。
頭がバカになったみたいだ。
ふとヒョンの顔を見ると、そこには余裕がなさそうなハオヒョンの顔があった。
「は、ぁっ…♡♡」
「っこら、締めすぎ…っ」
いつも大人で余裕があるヒョンを自分がこんな風にさせていると思うと愛おしさが湧いてきて、きゅんきゅんと中を締めてしまう。
「ヒョンっ…すき♡だい、すきッ…ん”ぁ♡」
「俺もすきだよ、ハンビナ…っ」
「すきっ…♡♡ハオヒョンッ♡」
ハオヒョンが腰のスピードをあげていくと共に限界も近づいていく。
理性なんてもう随分前から働いていなくて快楽に溺れヒョンに必死につかまる。
「あ”、ア…イクッ♡…あ”、ん”“♡♡」
「俺も…っ…」
ハオヒョンがゴツンと最奥を突くと、今までで1番の波が訪れた。
「あ”っ…♡〜〜〜〜♡♡♡」
「っ………」
自分の中を満たしていくハオヒョンのものを感じながら僕はそのまま力尽きてしまった。
___________
日々、イライラは募っていく。
「ハンビンさーん!少しいいですか?」
今だってほら。
でも、解決策を見つけちゃえばそれは簡単に解消できる。
「はーい!」
いつもように向かおうとするハンビナの手を引き、引き寄せる。
「ハンビナ…」
「んっ♡…わかってますよ…///」
ぐっと腰を押し付け、耳元で囁く。
「今日もお仕置ね」
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