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「メンヘラ」
どうぞ !
よく、俺はメンヘラって言われる。
確かに間違っちゃいないと思っている。
リスナーに俺以外の推しが居るというのを聞くとやはり嫉妬はしてしまう。
同じグループに就いているアイツらが俺以外に「リーダー!」って言っていると少しばかりじゃ抑えられないほどの憎悪の感情が溢れ出す。
この気持ちはきっと世間一般で言う「メンヘラ」で、めんどくさがられる性格なのだろう。
でも、俺を超えるほどのメンヘラが居る。
多分誰も知らない、俺とあの人だけの秘密。
桃「……っし、送信…っと!」
みんなが一斉に帰る中、1人で社長室に籠り、仕事三昧。
そん中ギィと扉が開かれる音がする
そこの先に居たのは見覚えしかない青髪が居て、ソイツは俺の元へ近づいてくるなり、優しく名を呼んでくる
青「こんな遅くまで大変ですな〜笑」
桃「…まろ…っ!」
「よっ」とピースを閉じて頭の近くでクイッとする
その後に俺の肩に腕を回し「おつかれ〜」と気怠そうに話しかけてくる。
そう、コイツだ。コイツが俺よりもメンヘラなのだ。
ただそう見えないように隠しているだけであって俺が他の女…男と話しているだけでも後に問い詰められる。
「仕事の関係」って言っても「…その後に恋愛に発展する可能性あるやん。」だとか…w
青「今誰に送っとったん?」
ほら、出た。
こんな感じで直接話すだけじゃなく、メールで話すことも許されず問い詰められる。
社長だからっていうのもあるが、1日に1回は「誰?」だとか「なにしてたん?」とか言われてる気がする。
桃「ほら、この前来たって言ってた大手コスメのメーカーさんとのやり取りだよw」
桃「グッズ販売…とまでは行かないけど、買ってくれたら缶バッジらしい。」
桃「絵師さん……あのいつもの人に依頼しないとな……」
1人でブツブツ呟く。
こういうところがよくないところで、仕事の話となると止められずにはいられない。
仕事をするのが楽しくて楽しくてしょうがないから……かな。
青「……絵師だとかコスメメーカーだとか…まろのことはどーでもいいん?」
桃「そんなこと言ってないじゃん…笑」
青「まろのこと置いてけぼりにして仕事の話ばっかり……」
入った、メンヘラモード。
しかも結構面倒くさい方のメンヘラスイッチを押してしまったみたい。
別に入ったからってどうってことない、なんせ俺達は大人だ。
くだらないことで言い合いなんかしなくてすぐに別れそうなカップルな言い合いはしない。
ただ…1回だけ別れそうになったときは焦ったなぁ…w
桃「……まろ、俺のこと好き?」
青「当たり前やん、ないこは好いてくれてないんやろ?」
桃「誰が好きじゃなって言ったの…?笑」
青「ないこ。」
桃「えっ、俺…?!」
こういうところも愛しい。
彼氏がこんなに甘えてきてくれるということに対して幸せしかなくて、そんな彼に俺自身も甘えてしまってる。
…所謂、共依存的な関係なのだろう俺達は。
桃「……大好き、まろ。」
青「じゃあ愛しとる。」
桃「んな…!ずるいってっ!!」
だから今日も彼に愛を告げる言葉を伝えるんだ
end