今回はりょつぱの喧嘩を描いていきまーす!てかいっつも喧嘩話なきがする笑
嘔吐表現あり
「ごめん、もう俺出てくから、」
「待っ、」
ばたんと、ドアが閉まる。
ソファにぼすりと倒れ込み、はため息を吐いた。
「、、、どうしよぅ、、」
春の陽気なんて微塵も感じさせない喧嘩に、僕は天を仰いだ。
喧嘩の発端は、僕がとんでもなく寝坊した挙句、せっかく起こしてくれた若井に寝ぼけて良くない態度を取ったことだった。
「涼ちゃんー? もう昼すぎだよー」
んぅ、と適当に声を出すと、若井が大袈裟に息を吐くのが聞こえた。
「いくら三連休だからってって、さすがにおきてよ……」
「……スゥ…」
「ねぇっ!涼ちゃん!早く起きてよ!!」
「あーもう、うるさいなぁ!」
寝起きが悪いのはもともとだが、今日はなんだかとてもイライラしていた。
それで、
「若井のわがままなんか聞いてられないよ」
なんて。
言った瞬間、ばちりと目が覚めた。
目に入ったのは、明らかに傷ついた表情をした若井。
過ちに気付き、謝ろうとした時には、若井は顔から感情をそぎ落とし、立ち上がっていた。慌てて僕も身を起こそうとしたが、頭が重くてのろまな動きになってしまう。
「わ、若井ごめん今のは」
「いいよ」
強い口調で遮った若井は、僕をちらりと見て乾いた笑みを浮かべた
「、、、、今までごめん。 俺わがままばっか言って」
お節介も焼くし意味わかんねえな俺、と独りごちる若井。
「若井、ちが」
「ごめん、もう俺出てくから」
振り向きもせず、言い捨てて玄関に向かう若井に僕は必死で呼びかけた。
「待っ、」
て、と言い切る前に、玄関のドアが無慈悲な音を立てて閉まった。
「、、、、どうしよぅ、、」
恋人と喧嘩して、その上出ていかれたというのに、このただでさえ残念な寝起きの頭は面白いくらいに回らない。
どうしよう。どうしよう。どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう
その言葉だけがぐるぐる頭の中を巡って、頭が痛くなってきた。とりあえず若井に電話をかけてみるが、案の定何度かけても繋がらない。無機質なコール音に、吐き気まで催される。
なんか、やばいかも。
そう思い、トイレに歩く。その間にもどんどん吐き気は込み上げてきて、トイレについた途端、崩れ落ちるようにして吐いていた。
吐きながら、僕は若井がいなかったら死ぬのかもしれない、と本気で思った。若井がいなくなって考えすぎて嘔吐するなんて、馬鹿げている。
数十分はトイレに籠っていただろうか。ようやく吐き気が治まった時、僕はぼろぼろと泣いていた。
フローリングにぺたりと座りこみ、泣きながら若井に電話をかけ続ける。若井がいないと自分は壊れてしまう
頭に靄がかかったように意識が朦朧としてきた頃、やっと若井と電話が繋がった。若井の返事も待たず、帰ってきて、お願い、ごめんなさいとただ繰り返す。若井が焦った様子で何か言っていた気がするが、うまく答えられたか分からないまま、気が付いたら意識を落としていた。
コメント
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続きがみたい✨
めっっちゃ好み