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というわけで、昼食の時間になった。
「今日の昼食は……おお!肉の串焼きに、魚のフライ。それにシチューもあるじゃないか!食べすぎないようにしないとな……」
お昼の昼食を覗いてみると、非常に豪華な料理が並んでいる。先ほど朝食は簡単なもので済ませてしまうとお話ししたけど、当然貴族の食事が全てそうだったわけではない。
この当時。一日の中で最も豪華な食事は、昼食に摂るのが一般的だった。昼食の豪華さはさすが貴族といったところで、朝10時から12時頃の2時間ほどかけて、3コース以上に分けて食事を行っている。しかしコース料理といっても、現代人がイメージするようなものと少し違う。
皆さんはコース料理と聞くと、前菜・メイン・デザートのように種類ごとに分けて提供されるものを思い浮かべるだろう。しかしこの当時のコースは料理の区別はなく、いろいろな種類の料理がまとめてでてきたと言われている。そして貴族たちは近くにあるものから適当に選んで食べ、料理がなくなってきたら新しいものに入れ替えるといった内容だ。
肉や魚は豊富に用意されていた。当時の城内では、鳩や白鳥、孔雀などを飼育していたのだが、そのほとんどが食用として飼われていたようだ。
何はともあれ、中世ヨーロッパでは昼食が一日の中で最も豪華な食事である。
これは貴族だけではなく、市民たちも同様。中世の末に書かれた「道徳および家政論」という本があり、その中にはなんと6コース、全部で24皿の料理が市民の昼食のメニューと記されている。さすがにこれは特別なお祝いの時に食べられるもので、日常的には食べられる量ではないけれど、やっぱり昼食が一番豪華な食事だという認識はあったようだ。
しかし現代人の私たちは、夕食が豪華なイメージだ。なぜ当時の人たちは、昼に豪華な食事をとっていたのだろうか?これにはもちろん理由がある。
それは灯り。先ほどもお話ししましたが、当時は灯りが乏しい時代だった。夜は灯りがないため、食事はおろか調理すらまともにできない。蝋燭の灯りで料理するのって、めちゃくちゃ怖いし危ない。
ちなみに夕食が最も豪華になったのは、電燈が復旧した二十世紀初頭からと言われている。
素晴らしい豪華な貴族の食事。その様子を覗いてみると、なんとも独特な光景が広がっている。
貴族らしい滑らかな動きで料理を取り分け、上品にナイフを使って一口大に切り、最高の料理を……。ではなく、親指に乗せて口へ運ぶ。
いやいやいやと突っ込みたくなるけれど、中世ヨーロッパの貴族の間ではこれが常識。食事に使うのはナイフと手のみ。さらに盛られた料理を指でヒョイっとつまみあげて、ナイフで切りそれを親指に乗せて口に運ぶのがマナーだった。
フォークは使わないの?と思うが、フォークを食事に使うようになったのは中世より後の十七世紀から十八世紀だと言われている。
その他にも、食事にまつわる不思議なマナーが存在していた。
「うん、今日の料理は美味い。素晴らしい味だ。……あぁ、首が痒い。でも……かいちゃダメなんだよねぇ〜」
食事中に首が痒くなっても、直接手でかいてはいけない。どうしてもかきたい時は、服の裾などを使ってかくこと。こんな細かいところまでマナーがあった。
食事のマナーについては中世の後期になると、特に細かな決まりが存在する。当時の貴族たちはこれらのルールを守ることで、平民たちの食事と自分たちの食事を区別。「貴族らしい、上品で素敵な宴」を作り上げていった。
虹星もも🌈✨
コメント
1件
読ませていただきました! 中世貴族の昼食、めっちゃ豪華でびっくりした〜!まさか昼が1番ゴージャスだったなんて…夕食がメインなのは電燈のおかげなんだね。てか手づかみ&親指に乗せて食べるの、今じゃ考えられないけど当たり前だったんだ…!あと首かゆいのを服の裾で我慢するマナーとか、細かいルールが逆に可愛く感じちゃった🤭 面白かったです、次回も楽しみにしてるね!