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めっちゃすきすぎる続き気になるー!!!
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注意*
・私の妄想でしかありません
・オリジナル主様がいます
(まだ見つかっていない設定です)
・苦手な人は閉じて下さい
🍷「失礼します。」
私の言葉で皆中に入る。中に入ると、すでにフィンレイ様とリラさんがいた。
どうやら他の貴族達は来てないようだ。
🎩「あぁ、君達が最後だよ。」
🫖「?貴族の方達はいらっしゃらないのですか?」
🎩「彼らがいると話し合いの邪魔になると思ってね。」
そうですか、と言うベリアン。そして各々が席に着く。
🍷「失礼ですがフィンレイ様、今日は何故全員呼ばれたのでしょうか。それにそちらの女性は?」
あくまで自然に、初めて会ったかのように振る舞う。
🎩「… 別に隠さなくても良い。君たちに彼女と関わりがあったことは知っている。責めるつもりはないから安心してくれ。」
これには私たちだけでなく、彼女も目を見開いていた。
💍「………あの、貴方は私のことをどこまで知っているのでしょうか。」
🎩「そうだね。君と悪魔執事が会っていたことや……
こと、とかかな。」
その言葉に全員が息を飲む。
💍「……やはりそうでしたか。」
✝️「待って下さい!彼女はどう見ても人間ですよ!?」
🎩「それについては直接聞いた方が良いんじゃないかな。」
💍「………フィンレイ様の言う通り、私は人間ではありません。悪魔と契約したからと言うわけではなく、始めから人間ではありませんでした。
…皆さんにはずっと嘘をついていました。」
🎩「君はかつて、あの森で栄えていた悪魔一族の末裔。そして悪魔と人間との争いで独りになった、間違いないね?」
💍「はい。…私は悪魔同士の子として産まれ、21の時に村が焼かれました。そして22の時エルと契約を新たに結びました。悪魔は人間とほぼ同じような形をしているため、見た目では分からないと思います。悪魔も当時は普通に歳をとるものでしたがエルとの新たな契約により肉体的な成長が止まりました。」
根本から違うことに驚きを隠せないなか、
🦋「悪魔の一族がいたということはどの本にも明記されていないのに……」
というフェネスくんの一人言が聞こえたのか
💍「悪魔がいたという情報は私がこの世から全て消しました。」
🕯「なら…何故フィンレイ様が?」
🎩「グロバナー家にある書庫で偶々見つけたんだ。きっと消し損なったものだろう。まさか本当にいるなんて思わなかったがね。」
💍「……それで、私にどうしてほしいのでしょうか。」
悪魔の末裔、それは新しい脅威として最悪処刑を言い渡されても仕方ない存在だ。
🎩「あぁ、君には彼らと共に人々を守る役目を果たしてもらいたくてね。悪魔の末裔と言うことは彼らの悪魔の力を解放できるだろう?」
彼の提案を聞いた彼女は酷く震えている。
処刑されないことの喜びか、もしくは…彼に対する怒りか。
長い沈黙の後、彼女から発せられた言葉は
💍「…………冗談じゃない。」
という、とても低く重い声だった。
💍「人々を守る……?お前らのために………?いい加減にして下さい。」
⭐️「リラ、っち?」
あまり表情が豊かではない彼女が、感情をあらわにする様子に、みな動揺する。
💍「人を守ることが、私や彼らに何のメリットがある?守った者から感謝されることも無ければ、貴方達に何かしてもらえるわけでもない。一方的に与えなければならない私たちに何の価値がある?
彼らは天使との闘いで仲間を失うばかり、感謝されるどころか誰かを守れなかったからと罵声を浴びせられる日々、それでも今日までグロバナー家に仕えてきた彼らに貴方達、貴族がしてあげたことは何?」
淡々とフィンレイ様を責める彼女に冷や汗が出る。それは他の執事も同様、口を出すことはできなかった。
🎩「確かに、何もしてこなかった我々にも否があるが、人々を守れなかったのだから彼らが罵倒されても仕方ないだろう?」
そんな中、火に油を注ぐフィンレイ様。
💍「仕方ない、守れなかったから……?
…………相変わらずな考え方ですね。昔から何も変わってない。
私がいた村を焼かれたことを知っているのなら、誰が何のためにやったかもご存知ですよね?フィンレイ様。」
🎩「……あぁ、私の先祖の方達が人間に危害を加える悪魔を殺そうとして、だったな。」
💍「それは表向きの理由…本当は悪魔の力を恐れた貴族が集まって奇襲を仕掛けただけ。私たちは人間を襲ったりなんかしてないし、そもそも人間と関わってこなかった。
勝手に決めつけ、勝手に殺しておいて、そのくせ人々のためにした?そうして人間が善とされ、私たちは悪になった。そんな酷い情報を赦せなかったから私は情報ごと消したんです。」
きっとこれはフィンレイ様も本当に知らなかったのだろう。
🎩「………そうだったのか、それは申し訳なかった。私の理解が及んでいなかった。」
フィンレイ様は他の貴族と違い感謝と謝罪を言える人だ。
💍「今さら別に良いんです、それは。ですが………私も今までしてきたように勝手にしても良いですよね?」
その場にいた者全員が息を飲んだ。復讐のために全員殺すなんてことは悪魔である彼女には容易だろう。最悪、人類が滅ぼされることもある。
💍「………私は、ここにいる悪魔執事全員に自由を与えることを求める。”グロバナー家に仕えている者”ではなく個人が好きなように生きれるよう、グロバナー家は彼らに永遠に資金等を保証しなさい。」
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彼女の意外な要求にしばらく誰も言葉が出なかった。
⭐️「……えぇ!?リラっちそれで良いの?なんか敵討ちのために全員殺してやるー!とかじゃなくて!?」
それは皆思っていることだと思う。フィンレイ様もその覚悟はあったはずだ。
💍「私だって貴族を許したわけではありません。私の大事な人達を殺されたことや悪魔執事がされてきたことは事実。どうしたって消えることはありません。しかし、争いが悲しみしか生むことがないことも事実。争いという行動に意味はないです。それに、復讐するならとっくの昔にしますよ。」
🕯「………確かにそれは間違いないが、頭では分かっていても気持ちがついてこないことだってある。リラさん自身は平気なのかい?」
ミヤジはきっと自分と重ねているのだろう。心はそんな便利にできていないから、気持ちどうこうで割りきれる問題でもない。
💍「…そのために条件をつけたんです。」
🍽「俺たちに自由をってやつですか?」
💍「はい、それに付け加えます。
フィンレイ様、今までしてきたことを世に正確に公表しなさい。私と彼らのことを全て。人々は彼らがしてきてくれたことに感謝し、貴族である貴方達も罪を償うべきです。」
🎩「……本当にそれだけで良いのか…?私にだって君に殺される覚悟くらいはある。」
💍「だから、貴方を殺したところで何の解決にもならないんです。この世界のトップである貴方を動かした方が早いんですよ。」
🍷「彼女の言う通りですよ、フィンレイ様。それに”これだけ”と仰いましたが、よく聞くとそうでもなさそうです。」
🫖「確かにそうですね、
今までのことを公表する
悪魔執事に自由を与える
グロバナー家は永遠に資金等を保証する
数は少ないですが内容が……重いですね。」
“永遠に解放されることはない”約束に交渉係の私も冷や汗が出る。これも彼女の狙いだろう。
⚔️「……1つ質問なんだが、”自由を”というのは天使を狩らなくても良いということか?」
💍「それは貴方達におまかせします。好きで天使を狩ってる人や性格上見過ごせない人もいるでしょう。」
ラトくんやハウレスくん等に視線が集まる。本人も分かっているだろう。
🎩「………………。」
💍「はぁ。不安ですか?悪魔執事が天使を狩らなくなることが。」
🎩「!!……あぁ。」
💍「それだけ彼らに頼りきっていたことを実感して下さい。」
🎩「分かっている。」
💍「1つ安心してほしいのは、私だって人々が天使に消されていくのを見たいわけでは無いということです。」
🍷「というのは…?」
雨です。
更新が遅くなったこと、結局今回で終わらなかったことすみません!
次も気長に待っていて下さい。