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冴凛練習

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冴凛練習

1 - 告白してる

♥

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2024年11月10日

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「兄ちゃんが…好き。」

俺は小さい頃から隠していた兄貴への恋心を打ち明けた。

失敗するって分かってる。

だけど、俺にしか見せてくれない笑顔が、優しさが、俺を期待させて「もしかしたら」なんて想像してしまった。

「そうか…じゃあ付き合うか」

「え?」予想外の返事に心が追いつかなかった。

聞き間違いではないのか。と、何度も心の中で問う。

「ほん、と…?」

「ああ。」

うまく言葉が出せない。


「うれしい…」

俺は泣きそうになったから、ぎゅっと目を瞑った。

「凛」

兄ちゃんが名前を呼ぶ。

そっと目を開けてみる。


「愛してる」


その瞬間、顔が熱くなって水滴が足元に落ちた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「兄ちゃんが…好き。」

弟にそう言われた。俺は訳がわからなかった。

あの雪の日、俺は凛を切り離したから。もう完全に嫌われたと思っていた。

凛、本当に?

冗談ではないのか。

俺の聞き間違いか?

何度もそう思った。だけど目の前で、弱々しく下を向きながら俺の言葉を待っている凛を見ると、どうしてもその可能性が打ち消される。

俺も好きだ。愛してる。

この気持ちを、 どうやって伝えればよいのだろう。

「そうか…じゃあ付き合うか」

少し悩んでから、そう返事をした。

本人は「あ」というような顔をしている。

俺のたった一言で表情を変えてしまうのが、すごく可愛いらしい。


「うれしい…」

そう言ってから凛は目を瞑った。

凛の行動が、言葉が、全て可愛く感じる。

ああ、俺は凛がすごく、すごく好きだ。

もう切り離さない。ずっと一緒に居たいから、優しく包み込んで 抱きしめたい。

「凛」

凛はそっと目を開けた。


「愛してる」


目を見て、誤魔化さないで。俺の気持ちを真っ直ぐ伝えた。凛の目から涙がこぼれ落ちた。

可愛い。可愛い。誰にも渡さない。

俺だけの


凛。




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