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Ⅻ
僕は、知りたくない事実を知った。
東雲光輝さんと美雪さんが、自宅で亡くなっていたと。
美雪さんの胸に、ナイフが刺さっていたそうだ。
なぜた?
なぜ、こんなことに…
僕たちは見回りの時間になった。
『ありえない。何があったんだよ、東雲…』
如月さんは悲しそうにそう言った。
こんな気持ちで、見回りなんてできそうにない。
でも、見て回る。
もう、こんなことが起きないために。
と、
〔こちら第2隊!水族館近くだ!援護を頼む!〕
無線から、必死な声が聞こえた。
『急ごう!』
僕たちも向かう。
嫌な予感しかしない。
こんな時に、やめてくれ。
水族館の近くまできた。
すると、
『くたばれ!クズどもが!』
嫌な言葉だ。
僕は声がした方を見る。
そこに、複数の人が争いあっていた。
片方は第2隊だ、
もう片方に、
!
嘘だろ、
もう、やめてくれ、
どうして…
敵がいる方に、
1人、剣士用の服を着た男が立っていた。
『どうしてだ、北崎。』
鷹也隊長が言う。
『来たのか、鷹也。悪いがお前も、その仲間も死んでもらうぞ。』
北崎と言われた男の後ろに、複数の人が立っていた。
『悪いな〜、コイツは俺の仲間なんだ、あんたらは裏切られたのさ。』
裏切られた、
鷹也隊長から昔、仲間が暴れ出したと聞いた。
まさか、また?
鷹也隊長は悲しそうな表情をしていた。
『そんな、嘘だろ。』
如月さんも悲しそうだった。
くっ、
すでに数人の第2隊の仲間が傷を負い、倒れている。
『ふざけんなよ、こんな時に!まさか、この時を狙ってたのか!』
苦しんでいる時を狙ったのか?
『まず、東雲と美雪を殺したのはお前らか!』
如月さんは、悔しそうに言う。
『東雲たちのことは僕たちとは関係ないね。だけど、この時を狙ったのは本当だ。だって、心が弱っている時が1番の狙い目だからねぇ。』
っ!
『鷹也、君の命が狙いだ!』
北崎たちがこちらへ走ってくる。
『北崎は私が相手をする。』
鷹也隊長は怒っているようだった。
『いいのか?』
『あぁ、』
如月さんの言葉にそれだけ言った。
『じゃあ、周りの奴を倒すぞ、銅。』
『はい。』
僕たちは剣を構える。
僕の方へ、数人のナイフを持った男たちが襲いかかる。
『ガキかと思ったら、一匹狼か!』
1人がまず、ナイフを向ける。
『ぐっ!』
剣で、攻撃を抑える。
が、
まだ、周りに
他の男がナイフを振り回す。
攻撃を防ぐことしかできない。
『うぐっ!』
横腹を斬られる。
剣を振り回してくる。
『っりやぁっ!』
剣を振るう。
が、
『あがっ!』
また、斬られる。
敵が多すぎる。
琥珀さんを守るだけで精一杯だった。
いや、琥珀さんも守りきれていなかった。
『いたっ!』
『やめろおっ!』
僕は必死に争う。
数人を蹴り飛ばし、殴り、剣で斬り、
だが、それと同じくらい、ナイフで切られてしまった。
『あぁっ、ぐぅぅっ!』
『銅!』
如月さんも、こちらに参戦してくれた。
そして、第3隊も駆けつけてくれたようだ。
戦う。
諦めてはいけない。
昨日のように戦え!
『はあっ!』
生きるために、
助けるために。
守るために。
剣を振るえ!
『やあっ!』
敵を倒していく。
もう少しだ!
僕は剣を構えて、
男の右腕に刺す。
そして抜く。
男は、持っていたナイフを落とした。
あと、近くに敵は
あたりを見回す。
と、
『鷹也隊長!』
鷹也隊長が苦戦しているみたいだった。