テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
私が1番好きなカプです。
riru
終わり方、文章謎
・
「こ〜や」
「ぁ、なぁ、に」
先程まで、気持ちよく寝ていた俺の体は恋人によって起こされていく。早く起きろと言わんばかりに、布団を剥ぎ取られ両腕を引っ張られる。ライの胸に俺が抱きついてるみたいな感じだが、実際は俺がやられている立場である。朝から、大好きな人の匂い、温もりを間近で感じられるなんて、幸せすぎるかとと思いながらも堪能する。
「おはよ、ロウ」
優しくて、透き通るような声で俺に挨拶をする。聞き心地がいい主人公ボイスに、俺はうっとりしもう1回眠りにつこうとするが、ライに気づかれ軽く頭をコツンと叩かれる。
「いた”、…はよ」
「ご飯、何食べたい?」
朝ごはんまで用意してくれるなんて、スパダリすぎると俺は心の中で惚れ込んでいた。ライが作る料理はどれも美味しいため、基本なんでも食べるのだが、こうやってライは俺に質問をしてくる。それは、俺がいつも何でもいいと言うからである。だって、ライの料理美味いから。
そう言えば、ライは照れたり怒ったりしていたが、最終的には俺の希望が聞きたいと言うことで、頭をフル回転させていつも希望を言っていた。
(んー、今日かぁ…)
沢山悩む俺を見て、ライはニコニコしていたが俺は気にしない。それはいつもの光景であるから。
(昨日の夜は魚で、朝はパンだった…)
じゃぁ、今日はと俺は懐かしさを感じながらもライに希望の料理を伝える。
「卵料理」
「卵料理?え、あの味無しの?」
「ちげーよ、ライが作ってたやつ」
お前、ここまで擦るものか?と思いながらも、あの時食べた味が忘れなくて一刻も早く食べたかった。俺が、早くと言わんばかりにライの方をじっと見ると、ライは分かったよとその場から離れる。やっと、ライのご飯食べれると思いながら俺もその場から離れようとすると、ライは俺の方を振り向き
「こやの、だし巻き玉子も食べたいんだけど」
と味無しを作って、最下位となった料理をもう1回作ってと強請ってきた。お前、あの時ボロクソ言ってただろと思いながらも、ライからのお願い事は実は弱い。そのため、断る理由もなかった。
「……今日、だけだからな」
そう言えば、ライは目を輝かせルンルンでキッチンに向かっていった。お前のその反応でハードルあがったけど、とか思いながらもライが楽しみにしてくれてるなら少しだけでも頑張ろうかなと、さっきまで寝ぼけていた体に喝を入れ、俺もキッチンへと向かった。
コメント
1件