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改方学園〈9月6日 PM2:45〉
「そういや、アンちゃんは部活、なに入るん?」
「えーっと、なにがあるの?」
「よかったら、案内するわ! うちは、合気道部と、カルタ部にだけ名前貸してんねん」
「へぇー、短歌! 最高にクールだ!」
和葉とアンは、部室の並ぶ棟に歩いていった。
*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚
「ここがカルタ部や!」
「あれ、和葉やないか。隣におんのは……誰や?」
「未来子! アンちゃん、カルタ部部長の未来子や!」
「よ、よろしくお願いします!」
「未来子。転校生の、江入アンちゃんや」
「よろしくな、アンちゃん」
「うん! よろしく!」
アンは、無意識にエメラルドに手を伸ばす。
でも、その手はチョーカーに引っかからない。
「え?」
「なぁ、アンちゃん。今日は、チョーカー付けとらんのか?」
待って。本当に待って。
あたし、あの後、チョーカー付けたよね?
考えるや否や、アンは急いでスマホを操作する。
プルルルルッ
『うるさいぞ、バカナノ。それと、今は潜入捜査中だ。レオって呼ぶな』
「バカって言うな。っと、あたし、あの時ちゃんとチョーカー付けてたよね?」
『……あぁ、付けてた。それがどうした?』
「あのね、あたしのチョーカーが盗まれた!!」
『……いつからだ? いつから無かった?』
「えーっと……、 多分、帰りに首元に違和感を感じたときから」
アンの、部活動が始まった。