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4月8日
f.r「お母さん、今日から僕高校生だよ」
f.r「ずっと憧れてたんだ、学校行ってくるね!」
誰かが言っていた
1年6組 藤澤涼架さん
f.r「はい!」
もし愛するものが失われたとしても
先生「みなさん入学式お疲れ様でした。ではHRを始めます」
o.m「やっと休憩時間だね!お隣よろしく!」
f.r「よろしくね!お名前なんて言うの?」
o.m「元貴だよ!」
f.r「僕は涼架よろしくね」
o.m「じゃあ、涼ちゃんだね」
f.r「涼ちゃん?」
愛さなかったよりはいいって
f.r「お母さんただいま僕友達できたよ。元貴って言うの。かっこよくて気が合うし優しいの!お母さんみたいだね!」
f.r「でもね、高校に来た理由だけ教えてくれなかったの、あんまり深堀しちゃいけないかなーって思って聞いてないんだけどね」
f.r「そっとしておいた方がいいよね」
本当だうか
5月24日
o.r「はぁ〜今日も疲れた」
f.r「それな、顧問鬼すぎ笑」
o.m「でも涼ちゃんと同じ部活だしがんばれる!」
f.r「僕もだよー、元貴だいすき」
o.m「そういえばさ!駅前にクレープ屋出来たんだって!今から行かない?」
f.r「え!行きたい!」
o.m「チョコバナナクレープひとつ!」
f.r「僕はみかんクレープでお願いします」
o.m「涼ちゃんみかん好きなんだ!」
f.r「お母さんが大好きで僕もその影響で笑」
o.m「1口もーらい」
f.r「あ!僕もー!」
僕はそうは思わない
f.r「お母さん、今日は元貴とクレープ屋にいったんだ!すごく美味しかったの。今度一緒に行きたいね、」
6月12日
あれ?今日は元貴お休みか、大丈夫かな
f.r「元貴、大丈夫?」
o.m「大丈夫!ごめん、心配かけちゃって」
f.r「ううん、大丈夫だよ!明日来れそう?」
o.m「明日は行けるよー!」
f.r「了解!また学校で」
愛する物を失っていたのは
f.r「お母さん、今日は元貴が初めて休んだの。何かあったのかな、大丈夫かな?」
7月27日
o.m「今日から夏休みだねー、」
f.r「元貴、大丈夫?元気ないけど」
o.m「だって好きな人に会えないじゃん!」
f.r「元貴は恋愛してていいなー、僕も好きな人欲しい」
o.m「涼ちゃんはモテるからいいでしょ」
f.r「元貴にいわれたくないね」
o.m「てか夏休み色んなとこ行きたいね!」
f.r「プールとか海とかいーーっぱい!!」
ずっと消えることは無い
f.r「お母さん、今日から夏休みだよ。最近暑いね」
8月8日
f.r「お母さん、今日は元貴とプールに行ってくるね」
f.r「行ってきます」
o.m「やっとこの日が来たー!!」
f.r「プール人いっぱいだね。夏休み中ずっとこんな感じなのかな?」
o.m「そうみたいだよ、ニュースでやってた。」
f.r「大変だぁ〜…あっあそこのウォータースライダー行こうよ!」
o.m「うん、いこう!!」
だったら最初から愛さない方がいいに決まってる
9月1日
f.r「お母さん、今日から学校始まるよ。 」
f.r「行ってきます。」
o.m「今日から学校だねー、、」
f.r「元貴好きな人諦めちゃったもんね」
o.m「うん、だから学校行きたくなーーーい!!」
f.r「一緒に頑張ろうね」
o.m「うん!」
f.r「てか朝ニュースでやってたんだけど今日自殺しちゃう子多いらしいよ、」
o.m「そうなんだ、、学校始まっちゃうから?」
f.r「うん、らしいね」
愛とはどういうものなんだろうか
10月7日
f.r「お母さん、今日は大学見学するんだ」
f.r「今日大学見学だね」
o.m「だね!涼ちゃんは何になりたいの?」
f.r「僕は医者になる、絶対に」
o.m「そんなんだ!すごいね。涼ちゃんが何でも治せる医者に慣れますように!」
f.r「元貴ありがとう」
僕は、好きなになった所以外も受け入れられるのだろうか
11月8日
f.r「お母さん、今日は調理実習なんだ。お母さんの好きなハンバーグ作ってくるね」
o.m「今日調理実習だね!」
f.r「そうだね、たのしみ」
o.m「ハンバーグつくれるかなー、、」
f.r「一緒にやろうね笑」
o.m「うん!!」
o.m「やっと出来たー!!」
f.r「おいしそうだね」
o.m「うん!いただきます!モグモグんー!この味付けおいしすぎ!」
f.r「でしょ、僕のお母さんがよく作ってくれてたんだ」
o.m「へー、涼ちゃんのお母さんすごいね!」
f.r「うん、ほんとすごいよ」
相手の欠点や傷や全部を受け入れることなんて
12月3日
o.m「あとちょっとで冬休みだー!!!」
f.r「そうだね、年越しも近いね」
o.m「え!たしかに!はやすぎるよー、」
f.r「お母さん、ただいま」
f.r「年越し近いね、今年も二人で祝おうね」
自分の気持ちより、相手がどう思うか、真っ先に考えてしまう
1月1日
f.r「お母さん!あけましておめでとう!今年もよろしくね!」
o.m「涼ちゃんー!!あけおめ!」
f.r「元貴!あけおめ」
o.m「新年はやすぎるよー😭」
f.r「早すぎるよね笑今年もよろしくね」
相手に知られなけてばその気持ちはなかったことに出来る
2月26日
o.m「ねぇ涼ちゃん!知ってた!?」
f.r「ん?」
o.m「今日5組に転校生来るんだって〜!」
f.r「そうなんだ、知らなかった。どんな人かな」
o.m「男の子がいいなー!友達になりたい!」
f.r「そうだね」
f.r「お母さん、今日転校生が来たよ。男の子でね、僕と元貴で話してる時に話しかけに来てくれたの。 」
f.r「元貴と知り合いみたいな感じだったけどどうなんだろう」
前に進めないかもしれないけど、後ろに下がることは無い
3月14日
o.m「先輩卒業しちゃったね、、」
f.r「そうだね、もう僕たちも2年生だし」
o.m「仲良い先輩いたのになー、」
f.r「元貴先輩の友達多かったよね」
o.m「うん!!先輩たちみんな優しくて」
f.r「そうなんだ」
f.r「お母さんただいま、今日はね先輩たちの卒業式だったよ。先輩たち卒業する姿かっこよかった」
f.r「僕もはやく卒業して医者になりたいな」
でも本当にそれでいいのかな
4月8日
o.m「ついにこの日が来たよー、、、」
f.r「また一緒になりたいね」
o.m「涼ちゃんがいないと俺やってけないよー、」
f.r「大袈裟すぎ笑部活でも会えるし」
o.m「クラスも同じがいいでしょ?……クラス違くても仲良くしようね」
f.r「うん、当たり前」
f.r「お母さん、ただいま。クラス替え元貴と離れちゃった、でも離れても仲良くするって約束したから大丈夫だよね。」
だからいつだって一番にしたい事は自分の中に止めてしまう。癖。その方が楽になった
5月24日
o.m「涼ちゃん!!クレープ屋いかない!?」
f.r「うん、いこう」
o.m「フォルダ見返したらさ!ちょっと一年前に初めて涼ちゃんとクレープ屋きたんって!!」
f.r「そうなんだ、1年記念日だね笑」
o.m「うん!!」
o.m「チョコバナナとみかんクレープください!!」
f.r「もう覚えてるね笑」
o.m「何回も来たしねー、流石に覚えてるよ!!」
f.r「やっぱりここのクレープ美味しいね。また来ようね元貴」
o.m「今日で最後にしよっか、!!」
f.r「え?」
o.m「涼ちゃん、クラスの友達とも放課後遊びたいでしょ?放課後俺と遊ぶの最後ね!!」
f.r「え、やだよ」
o.m「俺は大丈夫だよ」
o.m「俺も!クラスの子と遊びたいなー、!」
f.r「そっか、わかった。最後にしよう」
f.r「お母さん、ただいま。僕元貴に嫌われちゃったかな、クラスの子といた方が楽しいのかな」
相手の気持ちを優先出来るのはあまりに素敵すぎるけど、自分自身をあまりに苦しめる時だってある。
6月8日
あれ?元貴既読付かない
f.r「先生!今日って3組の元貴いますか?」
先生「そういえば今日見てないな、休みじゃないか? 」
f.r「分かりましたありがとうございます」
みんなもっと素直に。そして自分に優しく甘やかせてあげて欲しい。
6月12日
あの日から元貴からの連絡がなくなった。学校にも来てないみたい。家に行っていいかな?迷惑じゃないかな?
f.r「お母さん、元貴の家行ってくるね」
ピンポン押しても出ない、いないのかな?あれ?玄関空いてる、
f.r「すみませーん誰かいますか。元貴の友達の涼架です。」
…………
f.r「お邪魔します。」
…………………え?え?元貴?
f.r「元貴!何してんの!」
僕が目にしたのは首吊りをしている元貴が写っていた。周りには倒れた椅子、血のついたカッター、たくさんの紐、色んなものが散らばていた。
僕はただ立ち止まっていた。
f.r「元貴うそだよね?いつも仕掛けてくるドッキリじゃないの、?」
何時間過ぎたんだろう、僕はずっと泣いていた。泣き終わった頃、僕の目には「涼架へ」と書いている手紙に目が入った。
「涼架へ
こんな終わり方してごめんね、俺がここの高校に来た理由聞かれた時誤魔化したのバレてたかな?俺ね、中学の頃酷いいじめにあってたの。それで中学から遠いここの高校なら中学いじめてた人達とも会わないからここにしたの。迷惑かけたくなくて言ってなかったよね笑ごめんね、2月の頃転校生来たでしょ?あの子中学の頃いじめの主犯の子だったの、こんな漫画見たいな展開あるんだってびっくりしたよ。それでね見事にクラス替えで同じになっちゃって笑最悪だよね。それから毎日中学の頃と同じ生活、涼ちゃんもいなかったし楽しくなかったなーー。涼ちゃんとは色んな場所行ったよね、涼ちゃんと行った場所はどこでも楽しかったよ、もう一緒にどこかには行けないけどね。俺天国で涼ちゃんのことずーーっと見守ってるからさ!高校卒業 して、大学入って、涼ちゃんの夢だった何でも治せる医者になってね。大好きだよ、涼架」
夢は叶えられそうにないや、ごめんね元貴
お母さん、病気で苦しかったよね、辛かったよね。助けてあげられなくてごめんなさい。今からお母さんの所に行くから許して欲しい。
2人とも今行くからね
6月13日
「速報です。」
「昨日の午後8時、近所の方から「家の中から異臭がする」との事で通報を受け、警察が駆けつけたところ、男子高校生2人の遺体が見つかりました。警察は事件性がないか調べています。 」
本当に大事な事は言わない。言えないのだ。肝心な時に限って何故か言葉に出来ない。相手がどう思うか考えるからなのかな