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#不倫
#離婚
窓を開けたままの新しい部屋には、まだ開いていない段ボールが二箱ある。
―― でもあとは明日でいいや
私は窓を閉めると、明日出掛けるための服を確認した。それだけ出ていればいい。明日は、家庭裁判所へ行く。
離婚調停の場では、申立人と相手方は別の待合室に待機し、交互に調停室に入る。三回の調停を経て、離婚が成立した。それは、私が新しい部屋に引っ越してから二ヶ月後だった。
その間に「教育インフルエンサーの裏口入学疑惑」「息子の仕事を替え玉」「嫁への監視・暴力」とお義母さんのことが次から次へとネット記事になった。NPO理事を解任され、カメラに追われる取材で追い詰められる様子も見たけれど、それからしばらく、私はそれらに関して見ないようにしていた。見ると、どこかあの臭いハーブティーが臭ってくる気がする。
「よし」私は堀川先生の事務所からの慰謝料入金を確認して、最後の電話をかける。
「大変お世話になりました。ありがとうございました」
「梓さんこそ、大変な思いをされました。また柏木さんたちに関することで困ったことがあれば、遠慮なくご連絡ください」
「ありがとうございます。ずっと連絡がないので、大丈夫かな、と思っていますけど……」
「そうですね。自分たちのことで精一杯なのでしょう。家族三人暮らしに戻っているようですが、戻らないことばかりでしょう。会社からの訴訟で、民事裁判になりましたが、俊介さんからの期日変更の申し出が認められたそうです」
「そうなんですか?」
「はい。病気や、やむを得ない場合は可能です。心身の状態が良くないのかもしれませんね」
「そうですか」
それだけだった。
―― 彼も被害者かもしれない。でも今は、そう考えたら前に進めない
私は電話を切った。そして堀川先生の電話を忘れられるように、結城さんの事務所へ走って行った。
「結城さん、私にできる案件ありますか?なければ営業に行って来ますっ!」
コメント
3件
やっと解放されたね!! 不安は残るし家族の謎も残るけど…😖 今はお仕事がんばれ〜!!

そこまで息子の仕事に介入できるなんて、義母さんは地頭は良かったんですかね。息子は変な風に出来上がっちゃったけど。義父が理解不能な存在でした。 梓は巻き込まれたとしか言いようがないですね。脱出できてよかった。
あの臭いハーブティーを1日でも早く忘れられるといいね。 もうなにも…言ってこないよね?:(´◦ω◦`):ガクブル それがまだ心配…