全て

あの時のことを、何度思い出しただろう。

その度に、何度後悔したことだろう。

10年ほど前のあの時、俺たちは…

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ドンドン！

「たいが〜！学校遅れちゃうよ！」

『待って、今行く！！』

昔は幸せだった。

毎日彼と一緒にいて、しょうもない話ばかりして。

いろんな場所を駆け回った。

小学生の頃は、彼・「大我」と、ずっと一緒にいるつもりだった。

きっと、向こうもそれを望んでいたと思う。

あんなことが起きる前は。

「でね、そこでお父さんが…」

『うんうん…』

いつも通りの道、いつもと同じような話。

俺が1番好きだった時間。

そんな時、“あれ”が起きた。