髪を靡かせ立ち止まる彼女の
右横にある小さな、カフェ。
少し前には木漏れ日が差さり
少し後ろからは
小鳥が囀りを聞かせてくれる。
辺りは一面に木々が生い茂り、来るもの達を迎えるダンスを踊るように風に揺られている。
カフェのドアをトントン、と叩き
重い扉がギギギと音を立てて店主が姿を見せる。「やぁ。よく来たね。」
木の椅子に深く腰を掛け、
足の疲れを地面に流す。
この広い森の中にぽつんとあるこのカフェは
かなり昔からあるようで
店主も三代目なんだとか。
木こりの家系であるらしく、
このカフェも自分たちで建てたとか。
噂は尽きないこのカフェに
私はことある事に足を運ぶ。
ほかのカフェとは違うような
安らぎと安寧が、ここにはある。
「へぃ。おまちどぉさん。」
いつものコーヒーと
アイスクリームを口に運ぶ。
味は店主の想いが詰まってる気がした。
今日は私の友達と来たんだ。
と 店主に伝えると。
「お似合いだぁ。これは。」
と感慨深い顔をしながら
長くなった髭を 二、三回さする。
「んじゃ、サービスだね。」
コーヒーとアイスをもって
お皿にアイスを足してくれた。
「たぁくさん。アイスんだよ。」
ここぞとばかりにセリフを吐いて
ニコニコしながらのそのそ歩き去る。
その優しい心の遣いが、私には刺さる。
木漏れ日が差さるこのカフェは、
心の優しい店主の指揮で、
綺麗なフルートの音が旋律を奏でて、
木々がダンスしてるのを眺める事ができる。
是非一度足を運んでみては如何かな。
場所はありませぬが、
私が招待しに参ります。
木漏れ日のカフェ。是非ご検討を。
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