「お兄ちゃん!行ってらっしゃい!」
「あぁ、行ってきます」
アクアの頬にチュッと軽くキスするルビーをみて、つい照れてしまう。顔を真っ赤に染まったアクアの髪には、普段は見慣れない編み込みがされていた。
「な、ななな…なによその髪〜!!!!!」
有馬の叫び声に、つい耳を塞いでしまった。
「朝からうるさいぞ。そんなに騒がなくても良いだろ」
「騒ぐわよ!そんな可愛い髪型で目の前に現れたら、誰でも騒ぐわよ!」
「かわっ…!?そ、そうか」
慣れないことを有馬から言われ、反応に困る。別に、嫌ではないけど。
「またルビーにやってもらったの?」
「あぁ。アイツ、前はそんな器用じゃなかったのに、いつの間にこうなったんだ…?」
「…あのブラコンめ」
「ん、何か言ったか?」
「なんでもなーい!」
何故か拗ねた表情の有馬を不思議に思いながらも、深く散策しないようにした。
「はぁ〜。まぁ、いいわ。今日はよろしく」
「あぁ。仕事はちゃんと終わらせる」
「ただいま」
「あ、おかえりお兄ちゃん!」
自然な流れでアクアの右頬に軽くキスを落とす。朝と同じようにそれを受け入れるアクアは、照れくさそうにしていた。
「…慣れないな」
そう呟くアクアに、ルビーは笑う。
「これから慣れていけば良いんだよ!」
「まぁ、そうだな」
ルビーにつられて、アクアも笑みを浮かべる。
「ルビー、少し良いか?」
「ん?どうした、の──」
リビングに戻ろうとしたルビーは、アクアの方を振り向く。
──チュッ。
それは一瞬のことだった。ルビーは何が起こったのか分からなかったけど、左頬に温かさを感じた。
「えっ、え……!?」
「っ…じゃあ、俺は部屋に戻るから」
早口にまくし立て、アクアは2階へ上がった。
「…おにいちゃんが、かわいいんだけど〜!!!」
ー終ー
コメント
2件
もーまじ最高です(泣)✨ ルビアク最高ですよね!!! 神作品ありがとうございます!!!!!!!
もうほんとに最高です😇