「お邪魔しまーす」
「ネマの家来るの久々だなー」
「何年振りだったかな?」
「さぁな?俺覚えてないわ。」
「あ、おかえりなさい。」
「シンくん、この人が僕の師匠だよ。」
「あの!お願いがあるんすけど!」
「ちょっと俺の師匠に少し言ってくれません?」
「もう少し優しめでやりたいって。」
「えーっと..?」
これまでの事を話した。
「皆さん厳しいですからね。」
「大きな期待を背負わせてるのでしょう。」
「行ってみましょうか。」
「あざーっす!」
シンの家に到着~
「多分家にいると思うぜ。」
ガチャ..
「お邪魔します..」
「誰だい?シン。この人達は。」
「えっと…少し話があるんで..す…」
「なんだ?言ってみろ。」
「言うのは俺じゃなくてこっちの人です。」
「どうも。この子の師匠リンです。 」
「あぁ、なるほど。言いたいことは何となく分かったよ。」
「はい?」
「俺が厳しいってことだろ?」
「まぁそうだな…俺も自覚はしてるんだよ…」
「でもな…以外と..教えるのムズいなってさ…口調が強くなったんだよ。」
案外優しめの師匠だった。
シンくんはちょっとにやけてて後ろ向きで立ってた。
「な..なるほど…」
「解決..ですね。」
「えーと..あざす…」
この後家に戻って特訓を始めた。
「リンさん、特訓したいことがあって…」
「シールドの硬さを強化したいんです。」
「出来れば無詠唱で…」
「それは何故です?」
「今日、対戦の授業があったんです…」
「今の防御だと簡単に破れてしまうし..詠唱をつけて防御を展開するのに時間がかかるので…」
「分かりました。それでは私の魔法を受けてください。」
「えっ」
「無理ですよ!?」
「それでは行きますよ。」
「え!?話を聞いてます!?」
「うっ!?」
まさかの無詠唱で魔法が来た。
反射で無詠唱が出た。けど全然硬くない
パリィン!!
「さ、流石に無理です…」
「今のは石を飛ばしました。」
「シールドは硬いものの魔法と相性が悪いのでこれでやりましょう。無詠唱は後でやりましょう。」
今回は前のようにはいかなかった。
硬さを維持+強化するのに集中力が足りない。
これを対戦で出そうとすると反吐が出そう。
「今日はここまでですね。半分ぐらいまでは行けたかと思います。」
「はい…」
「そう落ち込まなくても明日で完成出来ますよ」
今日はゆっくりと眠れなかった。
夜中。
「誰か…誰か…」
声が聞こえる。頭の中でずっとこの声が流れてくる。
耳を塞いでもずっと。ずっと。
一回起きて外に出た。
「誰か..いるの..?」
恐る恐る森へと行く。
夜の森は何も見えないためランプを持っていった。
と、思ったらランプがつかない。
「新しいのあったかな…」
「何をしてるんですか…?」
「あ、リンさん…ずっと、声が聞こえるんです」
「誰か…ってずっと。」
「誰か…?それで森へまた行こうと?」
「はい…」
「夜の森は危険ですよ。」
「一緒に来てくれませんか…?」
「もしかしたら誰か魔物に襲われてたり…」
「…分かりました。行きましょうか。」
「その前にランプ…」
「私の光魔法で照らせますよ。」
「へぇ..!便利ですね! 」
何も見えない。先が真っ暗。もしも道中でランプが消えたらと思うとゾッとする。
でも魔法なら安心。
「行きましょうか。」
森の中を10分ほど歩いた。
すると森を抜け、何かの建物が見えた。
「なんですか..あれ…?」
「さぁ..?何でしょうか..?」
「早く..誰か…」
「聞こえる…この建物から..」
「入っていいのかな..?」
「少しここで待っていてください。」
「あ..はい..」
リンさんが何かと話しているような仕草が見える
テレパシーのような魔法?
「お待たせしました。行きましょうか。」
「入っいいんですか?」
「とりあえずで…行きましょうか…」
ギィィィィィィィ…
「私の後ろに居てください。離れないで下さいね。」
「え..?はい..」
「怖い…助けて…」
「助けて..?誰か困ってる..?」
「どこの階層や方向か分かりますか?」
「地下の..北西?」
「行ってみましょう。」
「足下気をつけてください。」
「…?ネマ..?ネマ!?」
「嫌な勘は当たってた..!」
「痛たた..」
「ここは…?どこ..?」
「やっと..見つけてくれた…」
「…!君が…今まで話しかけてきた..?」
「早くここから出して..!」
「嫌な…嫌なヤツが来る!」
「嫌なヤツ…?」
「それよりも!君はどうしてここに..?」
「誘拐…これまでに沢山の人がここに連れてこられたわ…」
「もはや牢獄よ…」
「でも君1人しか居ないけど..?」
「みんな、エサにされたのよ…」
「エサ..?」
「ここに住み着いてる魔物によ…」
「え..早くここから出ないと!」
「リンさんと早く合流してから!」
「それはダメ!ダメよ…」
「な..なんで? 」
「いいから…早く出て!」
「え..?うん..」
急いでこの建物から脱出した。
リンさんを置いていったけどいいのだろうか。
後、リンさんが居ないと帰れないの、今気づいた
「少しここで待ってて..?いい?」
「どうして?」
「リンさんを連れてくるから…」
「分かった…」
「いいんだ…」
「今殺るからいいよ」
「えっ」
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