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*幾つもの”真実”のむこうには。
夕暮れの茜色が目に染みる。
今日は仕事が無い日で、海を見に来ていた。
水平線を追って車を走らせ、波の変化に見惚れる時間はなかなかに美しい。
確か、そんな日だったはずだ。
落ちてゆく陽が、酷く煌めいていた。
隣に並んだ瞳も、酷く輝いていた。
そういうことにした。
――ガタンッ
ふと見れば、かすかに反射する窓ガラスの先で景色がゆったりと動いていた。
ここは、山中を走る小さな列車の中だ。
どこか自然の豊かなところへ行こうと、日帰りができる観光地に向かっていた。
不規則に揺れる列車の動きと、静かな葉擦れの音に包まれる。
その先で木々が途切れると広がる、鮮やかな緑と青空には目を奪われた。
そんな日を過ごしていた気がする。
時たま聞こえるまばらな乗客の声だけが、耳に鬱陶しかった。
隣で息をしている純朴な寝顔も、ただただ鬱陶しかった。
そんな感じがした。
思えばいつからだったか。
昔は、こんなに出掛けることはなかった。
それこそ何にも興味が無く、また何をしたいとも思わず、人と接することのない生活を送っていた。
食事も最低限で、いつも生きているか死んでいるか分からなかった。
いつからだろうか。
優しい声が、耳に響くようになったのは。
二人分の食事。
二人分の洋服。
二人分の部屋。
二人分の予定。
いつからだろうか。
すべてがいつも通りになったのは。
…いつからだろうか。
すべてが歪んでしまったのは。
「…ここは、いつの過去だったっけ。」
現在という概念など、とうに忘れてしまった。
いつ、どんなときでも、そこにはあの優しい声があったのに。
あのあたたかい日々が続けば、それで良かったのに。
なんで、
今日も、時間を巡る旅をする。
過去のどこかには、きっと優しい声が在ると信じて。
そうやって、幾つもの過去を歪めてきた。
そうやって、幾つもの真実をねじ曲げてきた。
そして、歪んだ幾つもの”真実”のむこうには。
きっと貴方がいて、本当の愛があるのだろう。
それが、作り変えられた”真実”だとしても。
貴方がいるのならば。
End。
テンプレ三作目です。
今回もタイトルは15文字です。
BL,GL,TL,NLを含めた恋愛もの想定です。
文章がわかりにくいと思いますが、わかりにくい分勝手に解釈してもらって構いません。
この作品も一人称 (主人公の主語)を一切使っていません。
なので色々な展開や話が想像できると思うのでぜひ貴方の推しやオリキャラでテンプレを使ってみてください。
この作品のみ、盗作・参考を許可します。
使う際は一言コメントしてください。
内容を変えても構いません。
文章の変更もOKです。
使いたい部分だけ使っても大丈夫です。
私の書いた小さな世界が、貴方の世界の片隅に在ることを願います。
余談になりますが、今回のテーマはタイムスリップと歴史改竄についてです。
何度となく過去を変えて、取り返しのつかないことになってしまう可能性もありますね。
自分のいいように現実をねじ曲げた結果、大切なものを失ってしまうかもしれません。
もしかしたら自分すら存在しないことになることも⋯
皆様もタイムスリップの際は自分の”真実”を忘れないでくださいね。
NEXT=♡1000
※2026/01/05より、すべての作品で♡1000で次話を更新することにしました。
既に何話か公開している作品は公開済みの話がすべて♡1000に達したら更新します。
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