初めまして腐女子腐男子の皆様。この作品を見るということは、皆様心が穢れているということでよろしいですよね?心が真っ黒に穢れていると自負する方だけこの先へお進み下さい。1度進んでしまったら、後戻りは出来ないぜ。
気味が悪いほどに薄暗い森の奥深く。そこにある1つの大木の近くに1人の青年が血を流して横たわっていた。
「はぁ……こんな、ことになる…なんてッ」
僕の名は安倍晴明。妖怪学校の国語教師をしているんだ。それに、自分で言うのもなんだけどセーラーフェチなんだよね。セーラーLove!I love セーラー!セーラーがあればご飯10杯なんて余裕だよね。わかる?わかってくれる?セーラーは神によって作られた至高の逸品なんだ。あ、やばいやばい話逸れちゃったや。気を取り直して、そんなに僕だけど今絶賛大ピンチ。
今日僕はいつも通り大好きな生徒や先生の皆と仲良く平和に過ごしていたんだけどね。僕が平安時代の最強の大陰陽師、安倍晴明の生まれ変わりだと知ったある妖怪が僕の魂を奪おうとしてきたんだ。その妖怪を倒すために退魔の力を使おうとしたんだけど、流石に人通りがある所で使っちゃうと他の妖怪達にも被害があると思って人気の無いこの森に来たんだ。そうして此処で例の妖怪を倒そうとした訳なんだけど……。僕は自分の力を過信しすぎていたみたい。相手が思った以上に強くて、その妖怪を祓う事は出来たんだけど、僕もその妖怪の持っていた刃物に腹を刺され、致命傷を負ってしまったんだ。
「う゛ぁ、痛たぁ……僕、死ぬのかな? 」
少し動いただけでも激痛が走る。誰かにこの事を知らせなければならないのに、身体が思ったように動かない。視界が霞む。何だか寒いな。
そのまま僕は出血多量によって気を失った。
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「……る……き」
ん?誰だろう。
「は……あき」
誰かに呼ばれている気がする。その瞬間僕の視界に光が降り注いだ。
「はっ!」
目を覚ますと僕と瓜二つの顔の青年がこちらを覗いていた。
「晴明、僕の愛しい孫」
彼がそう僕を呼んだ途端、この青年が誰なのか理解した。狩衣に身を包み、特徴的な立鳥帽子を被った青年。
この人は
「御先祖様?」
「うん、そうだよ。覚えていてくれて嬉しいな」
そう言いながら御先祖様は何処か妖美に微笑微笑んだ。
「あの、ところでここって何処なんですか?」
「あぁ、ここはあの世と現世の境目だよ」
「晴明、僕はねずっと君の事をここで待っていたんだ。ずぅーっと、うんと昔から」
優しい顔をしている筈なのに、何処か底知れない、どす黒い何かを瞳に浮かべている。
「僕も会いたかったです。御先祖様」
「御先祖様じゃなくて、名前で呼んで欲しいな」
「え、えっと…晴明さん?」
「うん、ふふふっ嬉しいなぁ」
さっきとは打って変わって優しい笑みを浮かべた晴明さん。僕と見た目が瓜二つなのに、全く違う。
「っと、話が長くなってしまったね。ずっと此処にいる訳にはいかないよ」
「えっ?!、どうするんですか?」
「僕たちは、生まれ変わるんだよ」
「でっ、でも僕たちはお互いがお互いで同じ存在なんじゃ……」
「ふふ、そんな細かいことは気にしないで。さぁ、一緒に行こう。もう、絶対離さないよ。僕の、僕だけの愛しい愛しい晴明」
辺り一面がが眩い光に包まれる。最後に見た晴明さんの笑顔は僕でも照れてしまうほどに透き通っていて、輝いていた。
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目を覚ませば僕は晴明さんと双子の兄弟に生まれ変わっていた。
両親も優しそうな人達だ。苗字は前と同じで安倍。名前も変わらない。苗字が安倍だということは僕の実家と関わりがあるのかな?まぁ、それは今はいいか。
「晴兄〜!」
「こらこら、走ったら危ないだろう」
「えー、だって綺麗な虹が出てるんだもん。だから、晴兄にも見て欲しくて……」
「そうかい、ありがとう晴明。でも、晴明が怪我をするといけないからね、走ってはダメだよ」
「はーい!」
平和ないつも通りの日常。生まれ変わってからというもの、僕と晴兄は何処へ行くにも一緒だった。遊ぶ時も、寝る時も。それを嫌だとは思わなかったし、逆に大好きな晴兄と一緒にいれて嬉しかった。
晴兄は時々僕のことを何か欲を孕んだような意味深な瞳で見てくるけれど、あまり気にしないようにしている。時兄にその事を尋ねて、変にこの幸せな関係が拗れても困るから。ずっと時兄とは仲良くしていたいから。
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数年後
「わぁ〜、久々の百鬼学園だぁ!」
「道満、君は……僕が死んだ後も頑張っていたんだね」
「晴兄?」
「何でもないよ。晴明、僕との約束覚えているかい?」
晴兄が僕に尋ねてきた。僕は百鬼島へ来る前に晴兄とある約束したことをした事を思い出した。
「うん。前世での知り合いに会っても記憶がないふりをするんでしょ?」
「そうだよ。絶対に記憶がある事をバレてはダメだからね?もし、バレたらその時は……」
「その時は?どうなるの?」
「それはお楽しみということで」
「えー教えてくれないの?晴兄のケチ」
「ふふふっ。それよりも早く行こうか」
「あ〜!絶対話逸らしたよね?」
「早く行かないと置いてくよ」
「待ってよ、晴兄ー!」
僕と晴兄は今日、百鬼学園の新一年生としてこの学園に入学する。懐かしい。前は教師としてだったけど、今は生徒として学園生活を精一杯頑張るぞ!心の中でガッツポーズをしながら、僕達は百鬼学園へと足を踏み入れた。
コメント
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うわ!めっちゃ続き気になります! フォロー失礼します!
LoveよりのLoveです💞 Loveすぎる Loveです
凄いおもしろいです!!続きがとても楽しみです!!