コメント
2件
やばいやばいやばいやばい、、、、
言葉の表現が繊細でなおかつ多種多様でなんかもう、惹き付けられました()
続き。
🍌side
明日…と言うより今日の任務に備えて。
早めにシャワー室を後にし、寝床に着いた。
🐷「それじゃ、おやすみ。」
🍌「ん、おやすみ…」
部屋にひとつしかない布団。
ぎゅうぎゅうになって寝るけど、嫌だとかそんな感情を抱いたことは無い。
なんなら隣に誰かがいてくれるのは、少し安心する。
伝えるつもりは無いが。
目が覚めてからのことはなるべく何も考えずに。
疲れがそっと瞼を落とした。
目が覚めた。
覚めたくはなかった、けど。
布団から出て支度をする。
🍌「……はぁ、」
幾度目かの溜め息。
彼が起きてくるまでだけの秘密。
替えのスーツを身につけ、ネクタイを締めた。
何時の日か、🍆が「🍌の細い身体によく似合うね」と微笑みを浮かべて言ってくれた。
その表情が恋しくて、忘れられなくて。
当時は少しゆとりがあり過ぎたこのスーツも、今となってはもう少し綺麗に着こなせているだろうか。
あと一度でも褒めて貰えたら、もう死んでもいいかもしれない。
🍌「……」
外は雨雲が立ち込めている。
貴方を手にかける日。
涙は、胸の奥にそっとしまって。
🐷「…準備、できたよ。」
🍌「自分もできた。」
🐷「ゆっくり行こ、ね。」
🍌「ありがとう、」
湿気で冷たくなったドアをそっと開けて、目的地に向かって歩き始めた。
🍌「ここ、何処かで……」
🐷「俺も同じ気がしてる。」
着いたのはこの辺りで一番高い雑居ビルの屋上。
一番高いのに何故か目立たないそのビルには、目眩がするほどの見覚えがあった。
ここから見える、あの景色もこの景色も全部。
全部何処かで……
🐷「リロードだけしとかねぇと、よいしょ」
🍌「あぁ、そうだな」
手元から銃を取り出し、弾を入れた。
かちゃり、という小気味いい音がどうしようもない切なさを煽る。
弾を入れる方法も、🍆に教えて貰ったんだっけ。
ターゲットが来るまで、ただ景色を眺めて心を落ち着けていた。