中也→7歳
太宰→14歳
“僕”がまだ中学生で、将来など考えていなかった頃のお話
その時僕は森さんの助手?をしていました
基本的には森さんの雑用係、って言ったら悪く思えるけど
「将来有望だ」ってうるさくて嫌だったけどね
でも、僕は雑用係をして後悔をしていない
だって僕が
唯一綺麗だと思える者に会えたから
彼の名前は中原中也
オレンジがかかった茶髪に、サファイアを思わせる透き通った青い目
彼はまだ小さくて、僕の身長の3分の2程しかなかった
でも、彼は悲しい事に原因不明の病気にかかっており、20歳まで生きれないと言われたんだ
それから彼は入院をすすめられ、そのままこの病院に入院することになった
彼と初めて話したのは入院してから数日後、自ら話をしに行った
といっても、森さんにお願いされただけだけど
ここは小さい子から大人まで入院しているが、中也程小さい子は少ない。だからだそうだ
まぁ、話す機会なんてないと思ってたからラッキーだな
ガラガラ
中也の病室を開けると、そこには
誰もいなかった
「……ぇ」
あれ、病室間違えた?
だって布団は足元に畳まれてるしカーテンはしまってるし
カーテン…?
よく見るとカーテンの下から小さく細い二本の足がでていた
シャッ
カーテンを開けると予想通り、彼がいたんだ
「ぅわ!?」
中也が驚いた声を出した
そりゃあ驚くよな、と思った
僕だってきっと驚くし
沈黙
いや、…やばい話しかける言葉がない、ぇ、なんて言おう
「ぁ…の、えっと…」
「あ、ごめんね急に驚かせちゃって」
もう遅いだろうが一応謝りはした、うん、僕偉い
「いや、…違う…用」
「あぁ、そういうこと?森さんからね、君が退屈しないようにだって」
寂しがらないように、だと気を使った感じになるから少し訂正した
「あ、じゃあ大丈夫です、空を見てたら、時間なんてすぐ過ぎますから」
「…空を、?」
「…はい、」
変ですよねッ…と君は泣きそうな笑顔で笑ったんだ
「……変じゃないよ、僕だって自殺という趣味があるもの」
「………たしかに、それは変ですね」
今度は、楽しそうに
この時の君は…表情豊かな子だったんだ
___数日後
あれから中也には敬語をやめてもらって、学校が終わったら遊ぶようになった
「ねぇ中也~~~…なにする?」
トランプにUNO、かるた、百人一首までやったんだが
もう一周しようかなぁ…と悩んでるとき
「じゃあさ、かくれんぼ、やりたい」
「…かくれんぼ?これはまた以外だなぁ」
「だってさ、かくれんぼだったら病気でも体力なくても遊べるだろ?」
特別走らない、途中で倒れるなどのリスクも考えたけど、そんなの気にしたらなにもできない
「…いいね、やろっか」
「やった!」
あぁ…子供らしい笑顔
昔よくやったなぁ…かくれんぼとか何年ぶりだろ
「じゃあ俺隠れる!」
「OK、絶対捕まえるから」
−ルール−
1,隠れる側は10分間隠れ場所を探す
2,10分経ったら鬼は探し始める
3,制限時間は50分
4,両者ともストップウォッチを持つ
「よーい、スタート」
過去編1話完
次___過去編2話
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