俺の名前は優太。ただのしがないフリーターだ。そんなある日俺の隣の家に一人の青年が引っ越してきた。
「あ、あの…隣、引っ越してきました…よろしくお願いします…よ、良ければ、お友達になってください…」
恥ずかしそうに言う青年。柔らかそうな白銀の髪の毛に、穏やかそうな白い瞳。すごく綺麗な青年だった。ほっそりしたスタイルだ。異国の青年なのだろうか。
「よろしく。きみはどこ出身?」
青年はハッとしたような顔で俺を見た。
「えっと…わ、わかんない…親、いないから…ぼ、僕こんな見た目だから友達もできなくて…」
「俺が友達になるよ。よければ、家来る?」
「あ、ありがとう…あ、タメ口なんてごめんなさい!」
「いいよ。仲良くしたいし。」
一目惚れだった。よりによってたぶん未成年であろう青年に…
「…18ならセーフだっけ…?」
「…え?何の話?」
無意識に行った独り言を聞かれてしまって焦ったが、俺が首をふると青年は首を傾げただけだった。
「入りな」
「うん」
友達が欲しいといっていた。だからなのか、本当に楽しそうについてきた。意外と年齢に対して精神年齢が幼いのかもしれない。子どものような危機感のない行動も理解できる。
「あ、お茶でいい?」
「ありがとう…!」
「友達が欲しいんだっけ?どこの学校?」
「…学校…僕、不登校なんだ…」
「え?」
「いじめられてるから。ひとりぼっちなの。」
彼は、すごく好都合だと思う。家族もいない。友達もいない不登校。いなくなっても誰も気づかないのではないだろうか。
「、そうなんだ。」
「うん…あ、トイレ借りても…」
「全然いいよ。そこだから」
「ありがとう…」
穏やかで、少しオドオドした話し方。全て俺の好みだ。
「あれ?地下室?こんなのが、あるの…?」
洞察力が鋭いのか、俺の地下室を目ざとく見つけた。本棚で隠していたのだが、なぜわかったのだろうか。
俺はもちろん、その地下室を使ったことは一度もない。せいぜい大人の道具があるだけだ。
でも、彼なら。彼なら、少し虐めても良い気がする。彼はきっと神様が自堕落な俺に与えてくれた玩具だ。
子供のような可愛らしい彼が、どんな道具によってどんなふうに鳴くのかが気になった。
だからだったのかもしれない。地下室を真剣にのぞき込む彼を地下室に向かって突き飛ばした。油断していた彼はあっという間に落下した。
「ひゃあ!」
可愛い声だと思った。
これから色々するのが楽しみだ。
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