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起きた瞬間から…正確には昨日の夜から覚悟はしていた。

忙しかった仕事にひと段落がついて、イベントも終えた久々のオフに低気圧が重なった。



今日何の予定もないことは昨日の夜に確認済み。

頭痛薬を飲んで1日耐えれば大丈夫。

そう自分に言い聞かせて、枕元に準備していた薬を飲む。ゆっくりと体を横たえ布団をかぶると目を硬く閉じる。


本当は病院で薬を貰うべきなんだろうけどいつも行けないままこの日を迎える。偏頭痛、というやつなのだろう。


大学に入った辺りから、気圧の低い日…特に休日に現れるこいつとの付き合いにももう慣れた。


「っん……は、、いった…」


吐き気がくる前に寝れればいくらか楽なんやけどな。




ーピコンー


電気の消えた暗い部屋に不似合いな軽快な音。携帯の画面は見たくないが、緊急の用でないとも限らない。緩慢な動きで開くと、ピンク髪リーダーからのメッセージを知らせる通知。


「なんで〜…」


トーク画面を開くと、

「そろそろそっち着く!」

の文字。

「…あれ?…あ、、やば、、」


今日はないこと昼間から飲みに行く約束をしてた日やった…

正直お酒を飲みに行けるような体調じゃない。こんな時間ギリギリに、ドタキャンもいいところだ。

(何やってるんやろ…)


一刻も早く連絡を、と思ったその時。



ーピンポーンー


チャイムのなる音がして。


慌ててインターホンで応対しようと画面を見ると、ニコニコのないこが映っていた。

貴重な休日をおれなんかの為に潰されたことをまだしらない。


楽しみにしてくれてたんや、

と一瞬でも嬉しく思った自分をぶん殴りたくなった。その楽しみを今から壊すのに。



何やってるんだろう



先程よりもっと強く思う。



消えてしまいたい


こんな自分いなくなればいいんだ



そう思った時、全身に力が入らなくなった。

ヤバいと頭では理解しているのに体が動かない。

盛大に床に体を打ちつけて呻いた。



ヤバい


気持ち悪い



鍵を開けないと、謝らんとって気持ちばかり焦って、

でも痛みと胃の不快感を訴える体はちっとも動いてくれない。


涙が勝手に出てくる。


そのまま意識を手放した。

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