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いぬまる
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遅れてしまいすみません!
時間が有り余っていると言うのになかなか筆が進まなくて…申し訳ないです…
代わりと言っても勝手過ぎるのですが少し長めに書きました。かなり読みづらい内容になってしまいましたが、これでも本人は精一杯なので不快に感じてしまってもあしからず…
ぱち、と瞼を瞬かせる。
頭は重いどころか宇宙に浮いていて、痛みよりも先に気持ち悪さを感じた。
さすがにオールは会議に障ると思い仮眠をとったのだが、なあなあ仮眠を侮ってはならない。
深夜に仮眠とは?なんて疑問は置いといて、仮眠とは睡眠不足の補いみたいなもので、まともな睡眠なしに30分程度の仮眠なのだからそりゃあ体調は良好じゃないのだ。しかもインスタントコーヒーなどとカフェイン盛り盛りに摂取してしまったため、目が痛いほどギンギンに冴えていた。謂わば麻酔を打たれまくってるのに無理矢理瞼を開かされてる状態。特殊な訓練なぞ受けていないから耐えられたもんじゃない。
「…どうしたもんか」
あまりにも自業自得で溜め息が漏れる。素直に体調悪いから手伝って、とメンバーやスタッフさんに頼ればこんな寝不足ぷらす不健康生活にはならなかったかもなのに。無駄にプライドが働いて出来ず仕舞いだった。
ーーもし。
ーーもし会議で出会ったら。
優しいメンバーのことだから今の俺を見たら最後、会議なんか放ったからして俺に構いまくるだろう。久しく出会ったメンバーが見るからに体調悪そうだったら普通の反応だ。
しかも体調悪い理由(然程のもんじゃないが)なぞを察されたらリーダーのちぐなんか「仲間が思い詰めてるのに俺は気付きもせず会議なんか…俺なんてリーダーとして失格じゃないか…だめだめだぁ…それにぃ…(以下長文)」だとかネガティブ思考になるだろうし、それを言うならば他の4人だって思い詰めるかもしれない。一度他メンバーだがこうなったことがあって、その時の自責ようと言ったら俺でさえ引くほどだった。かく言う俺も自責してたはしてたけどちぐに比べれば大分マシなわけで…。
てな訳で、自分でも危ういのは理解しているからこそ、このまま会議に赴くなんて出来ない。ただし今更休むだとかチャットで会議しようだとかは迷惑すぎて言えない。
さて、どうしたものか。
一旦良さげな案を考えてみようか。
隠すのは?
とっくに考えた。けれでも、ほら、考えてみろ。化粧上手なら隈や弛みを隠せるかもしれないが、女子力皆無な俺だ。化粧水しか家にはないし上手く出来たところでメンバーに何故化粧してるのか気になられるだろう。
帽子やマスクの手段もあるが、帽子はまだしもマスクは無理にも取られる。眼鏡もサングラス系はおふざけしか手持ちにないからどうしようもないのだ。
騙すのは?
″騙す″…と言うのは、こうなった理由を例えばゲームで寝不足だとか二日酔いだとか嘘吐くこと。(ここでは)
それなら心配されようとも笑いで誤魔化せる。まあ、これもとっくに考えていて、無理だと予想どころか確定している。
何故なら相手AMPTAK×COLORS、一筋縄ではいかない。あっきぃやまぜ太は長い付き合いだし、他3人も謎に勘が鋭い。そしたら次の展開は前述通りで。
ていうか″体調が良好でない″事実を知られるのは避けて通りたいのだから、理由がどうであれこの案の撤回は決まっている。
加えて顔だけでなくバランス感覚も失っているからフラフラで、いくら顔色を正したところで。立ってるだけでも不審に思われる。
それに前提として会議に無事着く保証はないのだ。
結果、ここは大人しく欠席の連絡が1番。先程の言葉と矛盾しいぇいるがこの際どうしようもない。みんなは優しいのだから一回限りでは迷惑なんて感じないはず。
そう思い立ち、凝りに凝った両肩を回しながら携帯へと手を伸ばした。
「ごめん、風邪引いた……会議休むわ……」
「ごめんねマーク……と」
小声を挟みながらタプタプ文字を打つ。
会議開始からまだ1時間も前だから急な連絡にはならないだろう。ギリ。
短文でも目を通し誤字や修正はないか確認した後、ポチ、とグループラインへと送信をタップした。のだが。
「はんや」
既読は5分も経たず2つ付いていて。ちぐなんて『大丈夫!?何か買ってこようか?』とまで返信を送ってきた。しかも、きゅるきゅるお目目な「大丈夫?」と声をかけている黒猫スタンプ付きで。
ちぐは心から心配してくれているのと、俺とちぐが馬鹿にしても笑い飛ばせるくらいの仲を前提とした上でだ、ちょっと。…いや、かなりイラッと来た。もちろん黒猫スタンプではなくちぐに。
ただ、休みの連絡をして脳髄がさっぱり疲労してしまい、返信のために文字を打つのは面倒だったので、それに心なしの否定や反抗のため既読無視を決めた。あっきぃかまぜ太、あっとが反応したら返信を考えてやるが、ちぐとけちゃおには何となく無視しようと思う。
イマジナリーちぃが「にょぉ!?」と白目マンマルで抗議してくるが、当の本人は対して気にしていないだろう。だってほら。ちぐは元より愛が重い上にリーダーで、ほぼメンバー監視状態と言っても過言じゃないから俺の性質を分かっているだろうから。
見ての通り俺はプライドの塊だ。だから何があろうと人に頼りたくない。それがメンバーであれ先輩であれ、それに歳がどうのこうの言うつもりはないが、リーダーだとしても末っ子のちぐには絶対に弱いところを見せたくない。
本気でヤバいとしても俺のプライドは人一倍硬いため、あっきぃやまぜ太、師匠、ーーまぁ、比較して歴が長く信頼があるBNKの3人くらいにしか折れないのだ。もちろんファミリーみんなとは良好な関係を築けているし、色んな面で見るならBNKよりも距離が近いメンバーだっていると自負している。が。
ファミリーから見てもリスナーから見ても、頼り甲斐があって男らしいのは比較して、さとみくんやまぜ太を除けば俺だ。今まで築いてきたこのイメージという名の地位を手放したくないのだ。
よって、俺は決して今、返信などしない。
それに覚えていればX(旧Twitter)に何か呟くつもりだ。明日に連絡さえすれば放っておいてくれるだろう。
既読が4になっていたのを確認した後、携帯を放り出し、一人暮らしにはやけに面積が広いソファへ重力のままに仰いた。この頃まともに掃除していなかったせいか埃臭さで鼻がムズムズする。暫く使っていないテーブルは埃を被っていたし、こんなのじゃ俺も埃まみれだろうか。
猫の同居人に避けられるのは御免だから明日掃除しようか。今日は気力がないからやらないが。
…あー、そろそろ買い出し行かないと。俺はいいが、ぴの用の食べ物がなくなってしまう。
それと、溜まりに溜まった動画の編集も残っている。ゲームが楽しくてつい、個人の動画の編集を後回しにしてしまう。そして極め付けに最近はなかなかにやる気が出ない。全くと言っても良いほどに。グループの仕事は任せられているから進んでやるのだけど、個人となるとどうあろうが個人の問題だから…ノンデリしてしまう。好きな時に好きな事をするのが1番だと思っているし、活動する上で無理(悪い意味で)は絶対にしないと決めているが、流石に個人のチャンネルが数ヶ月も動いていなかったら待ってくれているリスナーに面目ない。
…どうしようか。
やる事が、やる事が、ーー多い!
せっかく会議を休んで1日にほんの休息ができたと言うのに!考える度に荷が重くなっていく!
あぁ、だめだ。結局休むのなら寝れば良かった。そしたら今日の内に編集だの買い物だの出来たのに。一刻しか寝ておらず如何にもな寝不足状態で、文字打ちさえまともに出来やしない。
ここで冷静な奴なら(そもそも寝不足なんて羽目しないだろうが)今日は諦めて明日に備え早めに寝るだろうか。入浴後のストレッチも忘れずに。
俺も効率を見越してそう考えたが…不眠症未満なのか。それともただデジタルの見過ぎで目がサッパリ冴えているだけか。何しようが寝付くには容易に1時間かかり、夢へダイブしたかと思えば直様現実に帰される。
その繰り返しなのだから今日まで寝不足なのだ。
寝る事自体、すっかり嫌になってしまった。
「ぅぅーーっ!ぴのぉ…っ!」
ソファで優雅に寛いでいた我が猫、ぴのを半ば強制に抱き抱える。もちろん嫌がって腕の中で暴れまくるが、チュールを与えれば瞬く間に大人しくなる。
ザラついた舌が指に触れる度、こしょばやくて頬が歪む。
それでも無我夢中におやつに食らいつくぴのが微笑ましくて堪らない。
猫って可愛いな。てか俺の猫、最カワですな。
犬VS猫なんてありきたりな論争を語るのなら、俺として推しは犬だが断然猫派だ。だって俺の猫がこんな可愛いんだから猫派なのは当然じゃない?
「ふぁ…癒し…」
モフモフの背中に顔を埋めるが、おやつを貰って気を良くしたのか、にゃあ、と返事するだけ。いつもならくせに。
それを良い事に甘えてめいいっぱい鼻を啜った。猫のモフモフを前に、吸わずにいられないだろう。
すーはー。
すーはーすーはー。
すぅ、
はぁ、
すーはー。
ーーここはエデン?楽園なのか?
あぁ、天使はここにいたのか。案外側にいるものだ。
息を吸う度、肺に幸せフォロモンが溜まっていく感覚がしてならない。まさに天使の粉を吸い込んでいる気分だ。
何を言っているかだって?
何を言っているんだろうな。俺も分からない。
でも良いじゃないか。
ほら、天空からラッパを吹く天使達がーー
ああ、何だか眠いんだ、ぴのーー
「……」
「…何してるんだか」
ぴのの喉が鳴り始めたあたりで、はっと我に返る。
やらねばならない事があんなにもあるのに、ここで時間を無為に返す訳にはいかない。ぴのとは暫しのお別れで心痛いが、これもぴのを養うためだと思えばちょっとはやる気が湧く。
ぴのを膝から下ろす。
重い体を無理に起こして、淡く青に照らされた椅子に脚を動かした。
「ね、ぷりちゃんとこ寄ってく?」
たまたま5人揃って電車に揺られていると、誰かが言った。
そういや次の駅ってぷりちゃんちの近くだったけ。今から歩いて行っても遅くない。
「ぷーのすけ心配だしね〜」
「ぴのちゃんとも久々会いたいし」
「俺、今日はフリーだから行けるよ」
「僕も行く〜」
あっきぃ達は賛成だった。
もちろん俺も行く気満々だ。ぷりちゃんはああ見えて寂しがり屋さんだから、俺らがお見舞いに来たら絶対喜ぶと思うんだ!
「ゼリーとかポカリとか、色々買いに行こうよ。ぷーのすけの家、何もないんだもん」
「うん。取り敢えずドラックストアかな?」
ぷりちゃんは必要最低限買わない、所謂、効率厨?みたいな一面があるから、冷蔵庫の中はがらんとしている。
あるとしても宅飲み用のビールだったり肴だったり、簡易的な食材くらいしか入っていない。ほとんど外食とウーバーで済ませてる印象がある。
だから風邪のときに必要な物は何一つ持ってないと思う。スポーツ飲料くらいはあるかもだけど、粥系はないはず。たぶん。
「せっかくだし、ぴのちゃん用のお菓子も買ってこーぜ。絶対喜ぶから」
「まぜちってぴのちゃん…ていうか猫に大分優しいよね」
「だって猫じゃん、かわいいじゃん」
イスに腰掛けている俺の前に立っているまぜたんとけちゃが話してるのを小耳に挟む。
まぜたん、猫とかハムスターよか小動物系になんだかんだ甘いよね〜。どんぐりーずって称される俺とけちゃにもそれくらい甘かったら良いのに。けちゃには案外甘いのかもだけど。
ーー僕のペットにもなんか買って来てよ。
いやだ。
なんでよ〜。
いや。
なんでぇ。
いつしか2人きりの空気になったのを察し、気付かれぬよう背を向けた。2人は気にも入れてないだろうけど、何だか盗み聞きしてるみたいで、悪い事してる気分になるから。
ああいう、粉うことなきな相性バツグンの友達って憧れるなぁ。
まぜたんって大体ツンツンしてると言うか、一歩下がってると言うか、年上らしい年上だから、けちゃみたいに遠慮なしに接する相手は多くない。あっきぃとぷりちゃんとも長年の付き合いだから遠慮いらずかもだけど、案外ドライだったり甘々だったり年上扱いてる印象がある。
それに、いつだって後方のけちゃが迷いなくまぜたんに限ってズカズカ踏み入れられて踏み入るし、元々の相性がぴったしなのだろう。
俺はじっくり時間かけて互いを知る、なんてもどかしくて到底出来やしない。
ーーけど。
もっと我慢強くなって、上手く空気を読められれば、少しはみんなと仲良くなれるかな。
…な訳ない。そもそも性格なんて取って代わって変えられる訳ないし、上手く行けてもいつかきっとボロが出る。
いやいや、相性だの性格だの云々で関係を割り切るのはリーダーらしくない。俺はリーダーだ。
それに、親し過ぎない程良い距離感こそ求められるもの。リーダーは全体の均等を保つ事、元より公平を重視する。だから、大体同じ深さで関係を築いている俺は、リーダーとして相応しいとも断言できる。
更なる関係を求めるには、みんなをもっと理解してからじゃないと。
「そういや、ついこの間も風邪ひいてなかったか。ぷりって」
すぐ隣に座っていたあっとくんが口を開く。話す、よりも確かめるに近い声色で小音だった。
お陰で喋っていたまぜたんとけちゃは気付かずそのままだったが、携帯を弄ってばっかのあっきぃと俺はあっとくんの呟きもすんなり耳に入った。
「ライブとかスプラ杯とか、この頃色々あったしね。免疫落ちちゃったんじゃない?」
「まぁそりゃそうか。ぷーのすけ、いつも全力でカマしてたから」
「そっか…」
近頃、お休みウィークでもやろっかな。ていうか月一でお休みウィークを設けたって浮上さえすればマネージャーさんは無言だろう。リスナーちゃんからしても俺からしても、メンバーにお休みがあった方が何かと安心できる。
配信等で確認はするけど、ここ数年、DMで労いの言葉が多いからほとんどのリスナーちゃんは賛成してくれるだろう。
「ちぐちゃん。もしかして眠い?」
「んぇ? んん……ぅん」
ゆらりこゆり、電車に揺すぶられる。
あっきぃの言葉に気付けば瞼が重くなっていた。
目当ての駅までもう数分しか残っていないが、きっと起こされる羽目になるだろう。瞼を擦り、小さく欠伸をした。
「ふぁぁ」
「あ、もう、ちぐちゃん!次で降りるんだから寝ないでよ!」
「ん…わかってる…」
「わかってないじゃん…もぉ、俺は起こさないから!」
「うーん、おやすみぃ〜」
いやいや、だめだめ、と騒ぐあっきぃの声をBGMに瞼をふっと下ろす。
今度はめいいっぱい深く、大きく声に出して欠伸をした。
以上です。
pr病みを中心に書こうとしたら、tgが中心っぽくなった…何故…
分け隔てなく交友が広いけど深く踏み込めないtgさんがいたってかわいい、なんて願望がある、、
創作として、prの病み方はほんとに変化が乏しい、または外に出さない、至って本人は正気のつもりタイプだと嬉しいと思いながら書いています。なので病み要素はあまり目立っていないどころか殆どありません。
これは決して言い訳では(ry
復唱ですが、遅れてしまいごめんなさい!
コメント
3件
はぁもう大好きです 😭😭😭😭😭😭😭 ぐへぐへ言っちゃいました… (?) ありがとうございます 🥹✨🥲(?)
こんにちは、寺島あおいです🌷 第4話、読ませていただきました! 主人公のプライドの高さゆえに弱音を吐けず、一人で抱え込んでしまう感じがすごく伝わってきました…。特に「ちぐには絶対に弱いところを見せたくない」という心情、すごくリアルで胸がぎゅっとなりました。 ぴのちゃんに癒しを求めて「すーはー」してるシーン、めちゃくちゃ可愛かったです(笑)あそこだけ空気がふわっと柔らかくなって、思わず頬が緩みました。 後半の仲間たちの会話も温かくて、特に「ぷーのすけ心配だしね」のところ、みんなの優しさがじんわり伝わってきました。次回が待ち遠しいです!