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僕のリボンをほどくのは

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僕のリボンをほどくのは

4 - 第3話 「過去を知る人間」

♥

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2023年07月25日

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brside.


僕は、ここ最近、シャークんと隣の席になったことがキッカケで、放課後や休みの日に一緒に遊ぶくらいの仲になった。


でも、やっぱり人を信じるのが怖くて、


好きなもののことは話せていない。


……いつまで、シャークんに話せないままでいるんだろう。


いつまで、隠したままなんだろう。


────いつまで、過去に縋っているんだろう……


そんなことを考えながら、今日も教室に入る。


br「……おはよぉございま〜す……」


br「……?」


……教室が、騒がしい。


静かに、クラスみんなが僕の方を見て、クスクスと笑い、コソコソと話している。


その声が重なって、騒がしく感じるんだろう。


MOB「……あいつさ……w」


MOB「男なのに女が着るような服着てたとかマジ?w」


br「……え……?」


この高校に小学校の同級生はいないはず……


なんで……


???「……あんた、私のこと忘れたわけ?」


br「……ぁ……朝比奈さん……」


……小学校のときの、同級生。


…………僕が、1度恋をした相手。


────きっと朝比奈さんが……みんなに言ったんだ……


br「……ク……クラスみんなに……言ったの……?シャークん……にも……?」


朝比奈「当たり前じゃない。だってあんた、男のくせに女が着るような服着てたなんて……」


朝比奈「……気持ち悪いもの」


br「………………っ…………」


…………僕が……この人たちに文句を言われる筋合いはない。


僕は“僕”なんだから。


それを誰かに証明しなきゃいけないわけじゃない。


そう、分かっているのに……


苦しい……


また、あの首を絞められるような感覚。


……上手く、息が出来なくなる。


br「はぁ…………っ……は……ぁ、っ……か……は……っ……」


br「……ひゅ……っ……はぁ……っ……」


sha「おはようございま……っ……!?Broooock!?」


br「……ぁ……シャ……クん……は……ぁっ……」


朝比奈「シャークんさん?わざわざこんなヤツ気にかけなくてもいいのよ?」


sha「……お前らには……関係ない……」


sha「……Broooockが何が好きでも、それが紛れもない“Broooock自身”だ。オレは気持ち悪いだなんて思わない」


sha「……Broooock、立てる?保健室、行こう」


br「……ご、めん……ありがとう……」


それが……“Broooock自身”……“僕自身”……か……


✧• ───── ✾ ───── •✧


shaside.


~前日の放課後~


朝比奈「シャークんさん、帰る前にごめんなさいね。少しいいかしら」


sha「朝比奈さん……なんですか?」


朝比奈「うちのクラス、Broooockってヤツがいるじゃない?」


朝比奈「……そいつ、小学校の時、男のくせに女が着るような服、着てたのよ」


朝比奈「それで、色んなヤツに『気持ち悪い』って言われて、被害者ヅラしてたの」


朝比奈「……そんな気持ち悪いヤツ、近づかない方がいいわ」


……は?気持ち悪いヤツ……?


オレは、ここの高校に転校してきて、何も分からなくて不安だったのを、Broooockに救われた。


そんなヤツを気持ち悪いだなんて、オレは全く思わない。


それに……



オレだって……“そう”だったから。


今度はオレがBroooockを、救いたい。


sha「…………あ、そうなんだ。知らなかった」


sha「じゃ。オレ用事あるから帰る」


朝比奈「さよなら」


✧• ───── ✾ ───── •✧


~次の日~


朝比奈さん、もしこのクラス全員に言ってたら……


きっとBroooockは……


でも、あの放課後だけじゃ全員には……


sha「おはようございま……っ……!?Broooock!?」


教室に入って最初に目に飛び込んできたのは、


苦しそうな顔をして、過呼吸になっているBroooockだった。



 

長いんで一旦切るのだ

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