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ーーー
無個性、それは逃れようの無い事実だった…
現代社会において無個性とは珍しい人種、
そのせいで、無個性の人達は厳しい道を歩んできた。
─避けられ、いじめられ、苦しい想いをし─
そんな苦しい現実を過ごしいてきた僕達、≪無個性≫の人間はそのうち自身の夢を諦めていった。。
そう、僕もその内の一人だった……。
─────
中学3年生の終わり、もう少しで義務教育を卒業する僕達生徒は、進路先や将来への期待を大きく膨らませていた。
─その多くの生徒達は”ヒーロー”に憧れを持つ。
だが、一人だけ”ヒーロー”に憧れを持たない生徒がいた。
─緑谷出久─そう、僕だ。
もちろんヒーローに憧れていた時期もある。だが、皆に”諦めさせられたのだ”。
皆から夢を否定され、トラウマを植え付けられてしまったから……。
─だから僕は、”ヒーローへの夢を諦めた”。
………………
─今日はとうとう先生と一対一での、進路先相談日だ。
皆、自分が呼ばれるまで友達と楽しく喋っている。そんな中、僕は一人ノートとニラっめこしていた。
緑谷(頑張って書いてきたなぁ…)
そんな事を考えていたら僕の名前を呼ぶ声がした。
僕は椅子を引き、立ち上がる。
僕が立ち上がると皆静かになって僕を見てきた。─その内誰かがコソコソ話し始めた。
「あいつ、雄英高校希望だっけw?」コソッ
「いやwもう変えたんじゃねw」コソッ
「それなww」コソッ
緑谷(全部聞こえてるよ……。)
僕は内心そう思いながら教室を出た。
─別の部屋に付くと、椅子が2つ向かい合うように置かれていた。僕はその一つの椅子に座り、先生と向かい合うように座った。
先生「えぇ~と、君、雄英高校希望だったよね?」
緑谷「そう、でしたね。」
先生「”やめといた方が良いんじゃない?”」
緑谷「…………。」
先生「君、≪無個性≫だし。」
僕は「貴方それでも教師ですかッ!」と言う言葉を飲み込み。
緑谷「…そう、ですよね………(笑)」
と、苦笑いをした。
緑谷「僕も薄々気づいてました。なので、志望校変えたんです。」
先生「お!変えたの?何処の高校?」
緑谷「◯◯高校です。」
先生「まぁ、良いじゃないか。頑張れよ。」
先生の言葉を聞き椅子から立ち上がり、部屋から出た。
………
教室の扉を開け、素早く自分の席に座った僕は、またノートに目を通したのだった─
────
皆の相進路先談が終わり、気がついたら帰りの会が始まっていた。
先生「──があるからな〜。あと、雄英高校を受けるのは爆豪だけらしいぞッ!」
一斉にかっちゃんに視線が向く。
僕はかっちゃんがどんな顔をしているのか興味が湧き。少しばかりチラ見をした。
僕の予想的には、鼻を高くしている顔を想像していたが、予想は外れた。
かっちゃんの顔は喜んでいるのか、悔しがっているのかよく分からない顔をしていた。
何故かっちゃんがそのような顔をしているのか僕にはよく理解ができなかった。
緑谷(……変なの…。)
その時、誰かが大きな声で言った。
生徒「先生〜!緑谷って、雄英受けないんですか〜?」
先生「緑谷?あぁ、雄英を受けるのやめたらしいぞ〜……なぁ、緑谷?」
緑谷「…は、はい……。」
「えwうける〜w」
「正しい判断じゃねw」
「確かにw」
緑谷「………。」
先生「ハイハイ、静かに静かに〜。もう帰る時間だから。」
生徒達「はぁ〜い」
その後先生が何か話していたけれど、僕には入ってこなかった────
緑谷(早く卒業できないかなぁ……)
☆終わり☆