テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
目の前には、太陽に照らされる青い海。
5年前の今日、ここで告白されたっけな。
ふわっと俺を包む潮風。
ゆるっとしたその喋り、俺の事を抱きしめてくれるその身体。
もう何年も抱きしめてはくれてないのに、感覚だけは鮮明に覚えていて。
お前に出会って俺は幸せだった。
毎年、未練がましく記念日にはここに足を運ぶ。
来るはずもないあいつを待って。
こんなとこ行ったよな…。とか、あいつこれ好きだったな。とかふとした瞬間考えてしまうあいつのこと。
なあ、奏斗。
お前、今幸せ?
俺は、お前が笑ってればそれでいいって思ってる。
だけど最後に悪足掻きをするのであれば
もう一度俺の事好きになってくんねえかな。
なんて、叶うはずもない願いを持って今日も俺は生きていく。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!