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_先生からまだ命令が出ない。
ここ最近、我らが敬う伊東鴨太郎。
伊東先生が、最近篠原以外に命令を出してばかりいる。
『気に入られてないのだろう。』
そう思ってる。
その時、
「篠原さん、伊東先生がお呼びだそうです。」
「あっ、了解です。」
と隊員の1人が声をかけてくる。
それに従い、伊東先生の元へ行く。
元へ着くと、伊東先生は真剣な顔をして座っている。
篠原は縁側で伊東の方を見て座る。
「篠原君、君もこっちに来て座りたまえ、少しゆっくり話したい。」
言われた通り、伊東先生の前に座る。
「話…とは?」
「最近、篠原くんに指示を出てないと思ってね。その話だよ。」
色んなパターンを考えるがどれもこれも最低な物だ。
だが、答えは違った。
「僕には君が必要でね。僕が出す命令はどれも危険物ばかり、だからこそ。任せたくなくてね。」
「でも僕は必ず戻れ」
と反抗しようと思ったが、先に伊東先生が
「最悪の場合、土方と関わるようなこともあるんだよ。」
「…でも、僕は貴方に死してなお従うので…」
「先程も言ったように僕には君が必要だ。」
そう言う彼は篠原の肩に両手を置き。
「必要なワケは勿論戦力的にも必要。だけど、その…」
詰まった様子には篠原は驚いたが頑張って真顔を貫き通す。
だが、彼の顔を見ると、目に涙が溜まっている。
焦りが顔に出るより先にアワアワと体を動かし迷う。
「その個人的な理由でもね。」
顔が熱くなり、赤くなってるのを感じた。
すると、
「アハハ、僕にまさか泣きの演技もあるとはね。」
と彼は懐から二本指で目薬をつまみ出し、口前に人差し指を添える。
「……!?!?!?」
驚きすぎて声が出なかった。
「普段見れない篠原くんの1面も見れたね。」
彼は面白そうに篠原を見る。
「ま、個人的なのは変わりないけどね。僕の個人的な気持ちで。」
『ま、まさか_』と内心で思う。
気づけば顔は火照りまくっていた。
「好いてる…に近いかもね。」
火照りが限界に来たのか篠原は、失神した。